何軍権「腕のないトビウオ」 新たな力を注いだ愛情

 

国家水泳センター「水立方」で8日に行われた50メートル背泳ぎ男子(S5)の決勝戦で、「腕のないトビウオ」と呼ばれている何軍権選手は、0.15秒差で金メダルを逃した。しかし金メダルを取らなくても、何選手の奥さんにとって何選手は、今までと変わらず英雄だ。

「私はスポーツを通して妻に巡りあった」

何軍権選手の愛情物語は、2000年シドニーパラリンピックの前にさかのぼる。雲南省で集中トレーニングをしていた何軍権選手は、サービス係をしていた趙敏さんと偶然知り合う。趙敏さんは正直な人で優しく、よく気が利いた。そんな趙敏さんに何軍権選手は心を動かされ、2人は交際するようになった。

健常者と両腕のない障害者が結婚するとなれば、必ず大きな波乱が待ち受けている。趙さんは30人もの親族の反対に耐え、家族にうそを言って仕事をやめ何さんと一緒に暮らすようになった。時間は2人の純真な愛情の証人になり、行動でも本当の愛の意味を説き明かした。

3年後、何選手の誠実さと強靭さは、趙さんの両親を認めさせ、2003年に正式に夫婦になった。あらゆる苦労の末に得た愛情は、何さんのスポーツ生涯に新たな力を注ぎ、アテネパラリンピックでは4つの金メダルを獲得して、「腕のないトビウオ」と呼ばれるようになった。

北京パラリンピックのあとは引退を決めている何選手。しかし自分を超える信念はずっと変わらない。

 

「チャイナネット」2008/09/12

 

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