国際オリンピック委員会北京オリンピック総括会がロンドンで開催中である。2008年北京オリンピックは、各方面で疑うところのない成功を納めたとされている。
この国際的なスポーツ界の宴は、オリンピック史上の多項目にわたる記録を残し、オリンピックのスポーツ、および中国そのものにとっても貴重な遺産となった。国際オリンピック委員会の広報資料に基づき整理したものが以下である。
(一)オリンピックスポーツへの貢献
1、北京オリンピックはスポーツのグローバル化において記念碑的な意義をもつ
参加国家と地区数において記録を更新(204の国家、地区)
女子選手の参加人数において記録を更新(総選手数の43%)
メダル獲得国、地区の数において記録を更新、(87の国家、地区)
5カ国が初のメダルを獲得(バーレーン、アフガン、モーリシャス、タジキスタン、トーゴ)
3カ国が初の金メダルを獲得(バーレーン、モンゴル、パナマ)
1カ国が個人種目での初の金メダルを獲得(インド)
2、メディア
1)視聴率
推算によれば、全世界で45億人が北京オリンピックを鑑賞、オリンピック記録を更新している。アメリカと中国の視聴者の人数は過去最高である。中国の94%の家庭で少なくてもオリンピックの一部番組を鑑賞している。北京オリンピック公式中継企業(BOB)では200を超える国家と地区の放送機関のために5000時間を超える実況中継番組を制作した。
2)新メディア
北京オリンピックは初の全世界的なデジタルメディア報道が行われたオリンピックである。インターネット上への現場からの写真、記事の発信、携帯電話でのニュース報道が行われた。
600万人近いインターネットユーザーが国際オリンピック委員会の公式ホームページ(www.olympic.org)を訪問し、これはアテネオリンピックの倍である。オリンピックの関連ホームページ(国際オリンピック委員会および北京オリンピック委員会)を訪れたユーザー数も新記録を樹立した。
国際オリンピック委員会が設けたYoutube上のデジタルチャンネルも、オリンピックのニュースをアフリカ、アジアの78国家および地区に届け、そのなかには、インド、北朝鮮、ナイジェリア、インドネシアも含まれる。
3)報道
北京オリンピックには世界各地から2万8000人の記者が参加、報道に従事した。これは世界のどの事件の報道活動よりも人数の多いものである。
3、大会運営
37の競技場、56のトレーニング会場がすべて計画どおり、または計画前に竣工した。選手村およびメディア関連施設は、歴代オリンピック中の最高水準とされた。完璧な調度、トランスポーテーションシステムだった。あわせて50万人のボランティアが会場と主催都市で運営を支えた。
4、その他
1)反ドーピング
4800件のドーピング検出をおこない、これはアテネオリンピックに比較して33%増である。1400件の抜き打ち調査を遂行、各競技種目において、上位5名入賞者およびそのほかの2名に検査を行った。中国で収集した尿サンプルについて追跡調査を行った。
2)海賊版撲滅
中国政府と北京オリンピック委員会は、オリンピック開催期間中、海賊版、複製、およびその地下販売において取り締まりの強度を強め、オリンピックの合作パートナーの権益保護に成功した。
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