月探査衛星「嫦娥1号」の姉妹衛星「嫦娥2号」はフライトモデルの開発段階に入り、2011年までに打ち上げられる見通しだ。中国新聞網が3日伝えた。
「嫦娥2号」はもともと「嫦娥1号」のバックアップ衛星だったため、この2つの衛星は外形も重量も大差ないが、月周回軌道が「嫦娥1号」の高度200キロから高度100キロに落され、月面をよりはっきりと観測することができる。このため科学者は解像度10メートルのCCDカメラを搭載。このカメラだと、「嫦娥1号」の解像度120メートルのカメラよりもより鮮明でより詳細な画像が撮影できる。
同時に「嫦娥2号」は「嫦娥1号」の科学ミッションを継続し、月面に存在する元素の分布や月の表土の厚さ、月と地球の間の環境などさらに踏み込んだ科学探査を行う。
このほか、中国の「嫦娥3号」が月面車を搭載して月面着陸する前に、「嫦娥2号」が事前に状況を探るという重要な任務も課されている。月周回探査が完了後、「嫦娥2号」は「軟着陸」によって月面に落下させるという。
嫦娥1号、2号と全く異なる「嫦娥3号」の設計プランも完成し、今年末にはフライトモデルの開発段階に入り、2012年か2013年には初の月面への軟着陸が実現する見通し。早ければ2018年に月のサンプル採取機を打ち上げ、月面の特定区域に軟着陸してから月のサンプルを地球に持ち帰る。
「人民網日本語版」2009年8月5日
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