アジア芸術祭で那達慕大会が開催

第11回アジア芸術祭の一環として、鄂尔多斯那達慕大会が8月19日、内蒙古自治区チンギス・ハン陵観光エリアで開催された。

「那達慕」とは、蒙古族の言葉で娯楽、芸能の意味。古代や近代の那達慕では、男子の「三芸」とされる蒙古相撲、競馬、弓術の試合が行われる。現代の那達慕では、さらに女性や少年による蒙古相撲、ポロ、馬術、陸上、球技なども行われる。このほか、各地の物産を持ち寄り、交換する場ともなっている。現在では、草原や水が豊かな錫林郭勒（シリンゴル）草原で行われ、誰もが参加できる鍛錬や娯楽の場となっている。

那達慕は、蒙古族の民衆に愛されてきた、伝統的な大衆の祭りでもある。チンギス・ハンが蒙古帝国の大ハンに推された1206年、盛大な那達慕が行われたとされる。記録によると、1260年、元の世祖（フビライ・ハン）が上都（当時の名は開平）で即位したときも、那達慕が行われ、相撲の参加者だけで1024人に上ったとある。