国家図書館の展示ホールで1日、「百年守望――国家図書館秘蔵精品展」が開幕した。国家図書館の会館100年記念行事の一環として今回初めて、国家図書館が100年かけて集めてきた特色あふれる秘蔵品が一般公開される。
今回の展覧会は、中国文献・外国文献・電子文献の3カテゴリーにわけ、国家図書館の100年来の秘蔵が展示される。3千年以上前の殷商の甲骨から4世紀から11世紀にかけての敦煌遺書、宋元明清時期の善本古籍から現代の各出版品、木簡・石刻・紙の書籍からマイクロフォームやデジタル文献にいたるまで……いずれも中華文明の縮図ともいえる貴重な実物が披露される。
最大の目玉はなんといっても国宝級の逸品が一気にお目見えすることだ。展示品の中には、国家図書館の前身である京師図書館落成の土台となった清内閣大庫と文津閣「四庫全書」もあれば、過去の戦乱中に略奪されてようやく返還された敦煌遺書、「永楽大典」、「趙城金蔵」、甲骨の秘蔵などのほか、清末以降の中国各地の著名図書館の秘蔵もあり、生き生きとした中国の蔵書史が紹介される。さらに宋の太祖一族について記録した現存する中では最古とされる家系図「仙源類譜」や清拓本「雪浪石盆銘」などは初の出展となる。新疆・和田(ホータン)の貴重な13点の文献をはじめとする民族の多数のお宝とともに、95言語の外国語で書かれた書籍が展示され、国家図書館の秘蔵品の豊富さが体現される。
特に注目に値するのは、今回はこの10年間で最も多い9点の甲骨品が展示されることだ。殷商の武乙、文丁時期(紀元前1147年-紀元前1102年)の卜占(ぼくせん)のほか、四方風、四方神が記録された殷商・武丁時期(紀元前1250年-紀元前1192年)の刻辞も目にすることができる。これら中国最古の文字は古人の時空観念を反映しており、「山海経」や「尚書・尭典」等の典籍にもその記録が見られる。
「百年守望――国家図書館秘蔵精品展」は9月2日から10月7日まで毎日無料で一般公開される。
「人民網日本語版」2009年9月2日
|