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徐氷 インスタレーション大作『鳳凰』を北京で発表

 

2010年3月27日、中央美術学院副院長で、著名な芸術家である徐氷が新作『鳳凰』を今日美術館前の広場で披露した。

空中にあげられる『鳳凰』

今日美術館内には、徐氷と制作チームの2年にわたる制作過程も展示されている

『鳳凰』は、金属で作られた2羽の「鳳凰」で構成され、それぞれ、28メートルと27メートル、幅は8メートル、総重量は24トンに達する。展示の初日、6台のクレーンによって空中に引き上げられた。『鳳凰』の制作には、2年が費やされ、建材、機械、生活ゴミなどを含む北京の建設現場から拾われた廃材が材料となっている。  現場で眺めると、2羽の「鳳凰」の首の部分は、ブルトーザーのシャベル部分が使われ、羽毛部分には、労働者が使う鉄シャベル、赤い鳳凰の「とさか」には、多くのヘルメットをつないで構成されている。夜になると、2羽の「鳳凰」を包むLED灯がすべてともり、空中の発光体となる。

『鳳凰』は建築現場の廃棄物から作られている シャベルで構成された羽毛

今年55歳になる徐氷は、90年代初期にニューヨークへ移住し、2008年には帰国して中央美術学院の副院長となっている。『鳳凰』は、徐氷が近年の中国社会に対する深い考察を通して制作した力作である。

工業廃棄物は、徐氷の巧みなデザインのもと、美しく、力にあふれる外観となり、伝統的かつ現代的な姿であり、ショッキングである。徐氷は、この作品によって、中国社会の発展と成果の背後に人々の辛い労働があり、それはあたかも「灰燼のなかから蘇る鳳凰」のようであることを表している。

夜の『鳳凰』  徐氷

『鳳凰』の北京での展示は、4月6日に終了し、続いて上海に送られ、万博の中国館に於いて世界の観光客と対面する。(文・写真=魯忠民)

 

人民中国インターネット版 2010年3月29日

 

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