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米国に流出した国家一級石棺が帰国
 

 

米国へ流出しはや6年が経過した貴重な文物、唐貞順皇后武惠妃敬陵から盗掘された石棺が17日、公安機関から陝西歴史博物館に正式に渡された。同石棺は陝西歴史博物館が設立されて以来、海外の流出先から取り戻され収蔵される初の文物となり、今後長期間、無償公開される。

唐貞順皇后武惠妃敬陵から盗掘された石棺は、陝西省西安市長安区大兆郷リュウ留村から出土した貴重な文物で、科学研究、芸術的観点のいずれにおいても重要な価値と意義を有する。石棺は高さ約2.45メートル、幅約2.58メートル、長さ約3.99メートル。これまで出土した中で色彩が最も鮮やかで、体積は最大、文化的価値が最も豊かな石棺であり、その絵画芸術価値は主に、人物画、山水画、花鳥画にあらわれている。

2004年6月から2005年5月にかけて、楊彬を主犯とする文物犯罪グループが西安市長安区大兆郷リュウ留村近くの唐貞順皇后武惠妃敬陵を無謀にも盗掘、陵墓内の文物がほぼすべてが奪われた。色鮮やかな石棺は分解・梱包され、数回に分けて密輸された結果、貴重な文物が海外に流出した。

特捜チームは全力を尽くし、同事件を2006年2月13日に摘発することに成功。容疑者13人を拘束したほか、大量の盗掘用工具が押収された。犯人らは既に法に基づき厳罰を受けている。

流出した文物を追跡すべく、特捜チームは国際刑事警察機構(ICPO)に対し、文物追跡業務展開への支援依頼のためただちに連絡した。幾多の苦難を乗り越え、捜査の結果石棺は、米国の骨董(こっとう)商が収蔵していることが判明した。様々なルートを通じた交渉の末、石棺は最終的に祖国に帰国した。

 

「人民網日本語版」 2010年6月18日

 

 

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