小沢鋭仁日本環境大臣一行は28日午前、北京にある中日友好環境保全センターを見学した。中国環境保護部国際協力司の徐慶華司長が同行した。
中日友好環境保全センターの唐丁丁主任は、小沢大臣に同センターの概況を紹介した。唐主任によると、同センターは1996年に完工し、運営し始めたものであり、日本政府の無償資金援助105億円と中国政府の出資6630億元を利用して建設された国の重点環境保全プロジェクトである。15年来、同センターは総合的な研究・管理の執行機構として成長をとげ、国際環境技術協力及び国際交流、中日環境協力面の重要な窓口となっている。
日本側は、同センターの人材育成や物資の面でサポートを行なっている。日本側とは、3つの段階の技術協力が行なわれたが、日本側が中国に長期滞在専門家34人、短期滞在専門家112人を派遣し、中国側は102人を訪日研修員として派遣した。そして、日本側はセンターに2億2800万円の機材をも提供した。
唐主任は、中日が現在実施している重要な環境保全プロジェクトについても紹介した。そのうちの一つは、リサイクル経済プロジェクトである。中日双方は2008年10月にこのプロジェクトを発足させ、5年間に、企業の環境活動、国民の環境意識などの角度からリサイクル経済の発展を促すものである。このなかには、中日友好環境保全センターの架け橋と窓口としての役割をさらに浮き彫りにしている。
小沢大臣は、中日友好環境保全センターはまさに日中友好の大きなシンボルであり、環境保全技術全般にわたる技術移転や環境協力の分野における大きな成功例の一つと見ている。そして、昨年6月、日本の環境省と中国の環境保護部による「環境協力の一層の深化に関する覚書」が結ばれ、同センターは、日中環境協力のプラットフォームに指定されたことを明らかにした。小沢大臣は、「中国国内はもとより、北東アジア、さらに地球規模の環境問題に対する調査・研究分野の拠点として中心的な役割を果たし、また、日本との環境協力の架け橋になるように」と、同センターに対する期待を語った。
小沢大臣一行は、中日友好環境保護協力成果展を見学し、中日協力のプロジェクト・レーダーによる黄砂の観測設備を視察した。見学終了後、小沢大臣は、「チャイナネット」の記者の取材に対し、「環境という地球規模での大事な問題について日中が力をあわせて取り組んでいるのはまさにこのセンターではないかと改めて実感している。これからもこのセンターの活動を日本としてバックアップしていきたいと思うし、北東アジアだけでなく、地球規模、そして日中の環境をよりよいものにしていくために、がんばっていきたいと改めて決意をした」と感想を述べた。
そして、中国との環境面の協力は、日本経済にどのような影響をもたらすかという質問に対し、「中国の環境がよくなるために、日本が技術協力とか、資金協力とか、できることは最大限やっていきたい。それは日本の経済を活性化にしていくためにある意味では重要だと思う。さらに、中国のみなさんのすばらしい発展のエネルギーは、日本にとっても大いに重要な役割を果たしてもらえると思う」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年8月28日
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