経済学者の樊綱氏は25日、浙江省杭州市で開催された北東アジア名人会に出席し、中国、韓国、日本を含む北東アジア各国は地域レベルの債券市場を構築し、互いに国債を持ち合って、準備通貨の多元化を促し、米ドルへの依存度を引き下げるべきであるとの見方を示した。
中国経済改革研究基金会国民経済研究所の所長を務める樊綱氏は、「世界単一通貨の実現は遠大な理想だ。金融市場をより安全なものにしたいのなら、準備通貨の多元化の方向に発展を遂げる必要がある。まず北東アジア各国の間で、相互に国債を持ち合い、準備通貨の多元化を推進し、米ドルへの依存度を引き下げるべきだ」と提起する。
樊綱氏によると、金融危機の後、二国間協力や多国間協力をどのように強化するか、金融市場のリスクを軽減するにはどうすればよいかが、中日韓3カ国が直面する共通の課題となった。各国が相互に国債を持ち合った場合、それぞれの経済リスクに対する関心が一層高まり、マクロ政策面でよりよく協力を行えるようになるという。
また樊綱氏によると、アジア地域の経済貿易協力において、地域レベルの債券市場の登場が待たれる。これは地域の経済貿易協力をめぐる重要な議題だが、残念なことに長らく動きが止まっている。相互に国債を持ち合うことも、地域の金融市場や債券市場の発展を推進する上での重要な歩みになるという。
「人民網日本語版」より 2011年4月27日
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