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地震から2ヶ月 東京での最大免税店依然としてひっそり

 

中国中央テレビ局の取材を受ける陳鷹さん

東日本大震災から2ヶ月、中国中央テレビ局の記者は東京へ、日本で20年余り生活する華僑と出会った。東京最大免税店で働く華人マネージャー陳鷹さんは自分の売り場で記者の取材を受けた。彼との会話から、震災がこの免税店、そして日本観光業全体に与えた悲喜こもごもの変化が感じ取れる。

大幅セール 週末もひっそり 

東京での最大免税店:店を開けば、元手が割れる状態

秋葉原1153番地にある東京最大の免税店。記者と陳鷹さんの対話は一階の売り場で始まった。陳鷹さんは明らかに今の寂しい情況に慣れていない様子で、地震前の情況から話し始めたがった。

国内消費者に向け模様替えした一階の売り場 

陳鷹さん:去年の今頃、この店には多くの団体客が来て、毎日とても繁盛していた。でも今は寂しくなった。最近は来店した中国人観光者だけで1000人余りに達したこともあった。3月11日以降、団体旅行客は一つも来ない。周りにいくつも免税店があったが、今、営業しているのはうちの店だけになった。正直言って、震災後は一日営業すると、一日元手を割る。利益でコストを払えない状態だ。店に十数人販売員が立っているが、時々半日に10人の客しかこないこともある。販売員のほうが客よりも多いことがよくあるよ。

震災からこの免税店の人員削減は50%を超えた。陳鷹さんは各階の店内図を指し記者に、「今まで1階で販売していたデジタル製品を4階に動かし、1階でテレビの販売を始めた。経営戦術を見直し、海外観光客から日本人消費者向けに転換している。」という。

陳鷹:いままでは中国人観光客の外にも、タイ、フランス、ロシア、スペイン、東南アジアなどからの多くの観光客がきていた。震災でみんな来なくなった。最近は日本人学生が休みで旅行しているのか、バスで来てみんな制服でこの店で道を聞く。日本は確かに回復してきている。海外観光者も回復し始めているが、まだ多くはない。

陳鷹さんは少し興奮した様子で、今日、地震後初めて、東京に来た中国旅行団に対応したという。

陳鷹:あなた来る5分前に、中国から東京へ地震後初の団体旅行、瀋陽からの10人の観光客がここから帰ったばかりだよ。彼らも東京に着いたら中国国内での想像と全然違うといっていた。私たちにとっては今はやり過ごすしかない。これから回復の最高潮がくることを期待している。今回、温家宝総理が日本を訪問した後、個々の団体旅行も来ると思う。先発隊が来れば、続々とみんな警戒心を解いてくるようになるさ。これから、ゆっくりと回復していけるさ!

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年5月24日

 

 

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