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黒竜江省で稲作を指導している小林泰さん

 

林国本

長年、草の根の日中友好活動にたずさわってきた小林泰さんは、北京週報(ネット版に発展的変化)、「人民中国」、「中国画報」の熱心な読者で、多くの中国人友人と長い交流があり、私が仕事で東京に長期滞在していた頃には、よく箱根の強羅にある会社の保養施設に招待して下さり、温泉につかり、おいしい日本食に舌つづみを打つとともに、日中友好、中日友好について夜中まで語り合ったことを今でも覚えている。小林さんは電機製品会社の社員であるときに、土日は自分の農地で稲作にたずさわり、私たちもよく小林さんのつくったおいしいお米をごちそうになったことがある。

その小林さんが突如して黒竜江省から電話で、「黒竜江省の友人に稲作の指導を頼まれて、今黒竜江省に来ています」と言って来た。

小林さんはまず地元の土壌、水質、気候条件を調べた上で実施案を練り上げようとしているようであった。そして、かつて黒竜江省で稲作の指導にあたっていた日本人のお墓参りもしてきたと言っていた。

さいきんは北京でもスーパーで黒竜江産のおいしいお米が手に入るようになっているので、やがては小林ブランドとは言わなくても、小林さんの技術指導のもとで作られたお米がお目見えすることだろう。

最近は、北京、上海、大連のあちこちで日本料理店が目につくようになり、口コミでは、この三大都市には十数万人の在留日本人がいるらしいが、これらお客さんのほかに、数万人はいると言われる中国人の日本語学習者、多数の日系企業従業員、日本観光ブームで日本へ行ったことのある人たち、さらには口コミで日本料理はダイエットによいといわれて日本料理に飛びついたヤングたち、とにかく日本料理はますますその存在感を増やしている。

しかし、中国人がこういうことを言うのは適切でないかもしれないが、ほとんどのお店の寿司米はどうも私が日本で食べたものに比べるとイマイチの感がある。コシヒカリ級、秋田小町級のお米はあまり見かけたことがない。もちろん、ラグジャリーなホテルの高級日本料理店ならあるが、これは日本よりはるかに割高だ。したがって、小林さんのご指導でコシヒカリ級、秋田小町級のものができ、しかも、日本の農政の網がかかっていないので、それほど高くない、とすれば中国の消費者も飛びつくに違いない。もちろん、コシヒカリ、秋田小町の商標は使ってはならない。これは知財権に触れるからだ。

黒竜江省の広大な稲作地帯で技術指導にあたっている小林さんに頑張って下さい、とエールを送りたい。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年6月16日

 

 

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