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無印良品、中国市場の後押しを受け大前進

 

株式会社良品計画の松井忠三会長はこのほど、「無印良品は2011年、日本を除く海外で39店を新規開店する。うち中国での新規開店が約半数を占め、中国市場は世界で最も重要な市場となる」と表明した。第一財経日報が報じた。

無印良品は中国において、上海および北京等の地区で28店を開設している。無印良品全体の売上高のうち、中国の売上高が占める比率は8.7%に達している。無印良品は今年、中国で20店を新規開店する予定だ。

松井会長によると、同社の現在の売上高は約1637億円に達する。同社は今年5月末現在、日本国内で369店、日本を除く海外市場で139店を保有している。同社は2012年までに、日本を除く海外市場での売上高を、全体の20%を占める400億円とする予定だ。

松井会長は、「当社の中国市場における1店舗当たりの売上高は増加を続けており、店舗数も増加している。しかし中国市場と日本市場の間には、大きな差が存在する。中国市場では、衣料品が売上高の約50%を占めており、食品の比率が低い。ところが日本では、食品等の雑貨類が主要収入源だ。また日本では百貨店で開店するケースは少ないが、中国では多くの消費者が百貨店に訪れるため、百貨店への進出が主となる。ゆえに、当社が中国市場で支払うテナント料は総売上高の約15%に達しているが、日本市場ではこれが12%にとどまっている。コスト削減を見据え、当社は中国で生産した製品を現地で直接販売するようにしており、物流コストを10%削減している」と述べる。

無印良品のコンセプトは、「ノーブランドで高品質」だ。同社は1979年5月に日本で設立され、シンプルな商品デザイン、リーズナブルな価格を経営理念に掲げており、ファーストリテイリングのユニクロとの類似点が多い。両社の設立時期も近く、SPA(Specialty store retailer of Private label Apparel)と呼ばれるビジネス方式を採用している。しかし、衣料品に専念するファーストリテイリングの2010年会計年度の売上高が8148億円に達したのに対し、衣料品の他に食品、家具、家電、文房具を手がける無印良品の売上高は2000億円弱にとどまった。「ユニクロ」ブランドの所有者、ファーストリテイリングの柳井正・代表取締役会長兼社長は、「今後は毎年300店を新規開店する。日本が100店、中国が100店、その他の市場が100店だ」と表明した。2010年8月までに、ファーストリテイリングは日本を除く海外市場で136店(09年会計年度比で21店増)を保有し、うち54店が中国の店舗であった。

業務範囲が幅広すぎることが原因で、無印良品の規模がファーストリテイリングに及ばないのではないか。このような疑問に対し、松井会長は「社内でも、一部業務からの撤退を検討したことがある。例えば食品は粗利率が低く、また業務プロセスも複雑だ。当社は当初、食品業務の中国市場進出を検討していたが、検査のため大量の費用と時間が消費されるため、現在も局面を打破できていない。これらの業務を諦めれば、当社が最も強みを持つ業務に集中的に取り組むことができるかもしれない。しかし、当社は既存の経営ポジションを維持することを決定した。当社はシンプルかつ自然なライフスタイルを提唱しており、そこで他社との差別化を図っている。このライフスタイルには衣料品のみならず、食品や家具も含まれる。当社が衣料品のみに取り組むならば、そのライフスタイルは不完全なものになる。またそれではもう一つのユニクロが誕生するだけで、当社独自の個性が欠けるだろう」と強調した。

 

「人民網日本語版」 2011年7月1日

 

 

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