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荒川美智代さん「多くの日本人に歴史を直視して欲しい」

 

「多くの中国の戦争被害者と交流したことがあり、彼らから悲惨な状況を聞くたびに、日本人として私は後ろめたい気持ちになる。私には、南京大虐殺の本当の歴史をもっと多くの日本人に伝える責任がある」。日本の戦争反対の雑誌『中帰連』の編集者、荒川美智代さんはこのほど、「新華社」の独占インタビューに対しこのように述べた。

今年37歳の荒川さんは現在、日本の侵略戦争に参加した元兵士を訪問し、彼らの経験を記録し、より多くの日本人、特に若い世代の人たちにこの時代の歴史を知り、直視してもらうための活動を主に行っている。また、「南京への道・史実を守る会」の会員でもあり、日本人に南京大虐殺の史実を紹介する活動を何度も行っている。

旧日本軍による中国侵略の様子が多く描かれたノンフィクション作品『中国の旅』を読んだことのある荒川さんは、「私たちの世代は戦争を経験していないが、この作品を読んで、日本の侵略戦争が中国の人たちをひどく傷つけたことを知った。そして、戦争の歴史を繰り返してはいけないと強く思った。このようなことから、戦争で残った課題に関心を持ち、歴史を直視し、戦争を反省する活動に取り組むようになった」と語った。

「南京への道・史実を守る会」のアレンジのもと、南京大虐殺を題材とした映画『南京!南京!』が今年8月21日に東京で公開され、大きな反響を呼んだ。「こんなに多くの人たちが来てくれるとは思ってなかった。大成功」と実行委員の荒川さん。

彼女は2006年から戦争反対や日本の侵略戦争を反省する活動に積極的に参加するようになり、被害者の夏淑琴さんが訪日し日本の右翼を訴える際の手助けをしたり、南京大虐殺に関する史実をインターネット上で広めるなどの取り組みを行ってきた。苦労もあり、あきらめようと思ったこともあるという。

荒川さんの家族はこのような活動に参加することに疑問を持ち、友人らも世間一般的なことではないと思っているため、志が同じ人たちとしか討論できない。

彼女は歴史を反省する2つの活動の主催に参加したが、これらは義務で、得た収入はすべて次の活動の経費になる。そのため、普段はアルバイトをして生計を維持している。

荒川さんによると、活動を主催する際に資金集めや場所探しなどをしなければならず、多くの困難があるが、最大の問題は大きな精神的プレッシャーがあることである。活動では本名が公開されるため、匿名の脅迫電話や抗議メールを受けたり、南京大虐殺の史実を捏造したと非難されたり、さらには「反日主義者」と罵られることもある。

「自分が世間の別の一面に隠れているよう。世間では少数グループだが、心の中には非常に強い願望があり、歴史に目を向けたがらない人や否定する人に歴史の存在を認めて欲しいと思っている」と荒川さん。

彼女を長年支えてきたのは、彼女たちの活動を応援する人だ。励ましのメールや手紙もよく寄せられ、遠くから『心から応援している。これからもがんばって』といった簡単な言葉があるだけだが、かすかに思えるこのような力は実は大きな励みになっている。

さらに荒川さんは、深く反省したいと思っている元日本軍兵士とも友好関係を築いた。かつて中国の戦争捕虜だった彼らは、中国で公正で人道的な待遇を受け、最終的に帰国を許された。中国に対して深く恥じる元兵士は、歴史を反省し、戦争を反対するために「中国帰還者連絡会」を結成した。元兵士らは過ちを認め、これらの思いを広める責任があると思っているだけでなく、このような方法で戦争中に亡くなった罪なき被害者をいたわりたいとも思っている。

荒川さんは、「日本の若者の経済的圧力は大きく、歴史に関心を持ってもらうのは難しいが、活動にはいつもメンバー以外の若者も手伝いに来てくれる。世間の歴史に対する見方を変えるのは容易なことではないが、期待している」と述べた。

また、本当の歴史を知るため、南京と撫順を何度も訪れた彼女は、中国で多くの支援を受け、歴史と中国をさらに深く知ることができたという。「自分の努力が中国人に認められてうれしい」と話す彼女は、日本にも歴史を直視し、反省したいと思っている人が多くいることを中国の人たちに知ってほしいと望む。

インタビューの最後で、荒川さんは記者に雑誌『中帰連』を贈った。その裏表紙には「前事を忘れず、後事の師とする」と書かれている。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年9月19日

 

 

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