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中国、皇太子の訪中を要請 日本民間の懸念

 

2012年は中日国交正常化40周年にあたり、両国は今年これまでにない活動を予定している。日本の共同通信社は7日、中国政府は日本の徳仁皇太子夫妻の中国訪問を非公式に日本側に要望していたことがわかったと伝えた。実現すれば日本の皇太子の訪中は初めて。近年、釣魚島(日本名・尖閣諸島)などの問題で衝突している中日関係だが、中国側は国内の対日感情を改善し、 両国関係強化につなげる狙いがある。ただ日本の皇室は「中国が強調する歴史認識の問題と切り離せない関係」にあり、皇太子に侵略戦争問題における態度の表明を迫られるのを懸念する一方、民主党政権は「皇室との関係がうまくいっていない」とされ、皇太子の訪中実現には困難が予想される。

「皇室外交」は日本の外交の重要な一部とみなされてきた。共同通信社によると、皇太子の訪中時期について、中国側は「中日共同声明」が調印された9月29日頃を想定しており、今秋には東京と北京で各種記念イベントもピークを迎える。昨年秋以降、中国側は東京と北京で外交レベル・友好団体間での接触を強化しており、皇太子夫妻の訪中の要望を伝達していたという。 中国側は「中日友好の推進継続」を示すのが狙い。

日本政府・与党内には、皇太子が中国訪問中に反日デモなどの活動が起きるのを警戒する声があり、「歓迎のムード作りが不可欠だ」として、「慎重に検討」する構えを示した。日中関係は2010年の釣魚島沖船衝突事故により冷え込んでおり、訪中実現には困難が予想される。 関係者によると、中国政府と民主党の関係はさほど密接ではなく「訪中計画はまだ政府・与党首脳部には届いていない」という。

前回の皇室の中国訪問は1992年の明仁天皇の北京訪問。皇室は特殊な地位にあることから、日本の主流メディアは皇室の行動についての議論は控えている。だが皇太子が訪中すべきかどうかが8日、日本のネットユーザーらの議論の争点となった。支持者は、皇室はどの国でも「高い人気」があり、皇太子の訪中は中国の国民に好感を与え、両国関係改善につながるとする一方、日本の裕仁天皇が侵略戦争の歴史を発動したため、徳仁皇太子は「北京の人質となり」、戦争問題について態度の表明を迫られる可能性があると反対の声も多かった。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年1月9日

 

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