SMAPが東方衛視の春節特別番組の収録に向け上海を訪れた。このことは中国のファンの間で話題の中心となったばかりでなく、日本の各メディアも情報を聞き報道に駆けつけた。SMAPにとって初の海外公演となった昨年の北京コンサートに続き、SMAPの今回の訪中は、日中両国間の一大文化交流となっている。
◆徒歩で移動
人気グループSMAPが乗る旅客機が空港に到着すると、主催者側がVIPルートを敷き、着陸場所から到着ロビーを結ぶ車を準備した。当日の上海は風が強く、着陸場所は強風が吹き荒れ、出来れば車に乗りたいところだ。先に到着していたSMAPのマネージャー側は現場環境を確認すると、この程度の距離ならば車に乗る必要はないと判断し、徒歩の移動を決定した。そこでSMAP一行は自ら旅客機を降り、目的地まで徒歩で異動した。
◆簡素な昼食
ホテル到着後、SMAPはホテルの昼のランチメニュー(1人当たり98元)を注文した。5人全員が同ランチを注文し、高級ランチを注文するメンバーはいなかった。
SMAPは昼食後、番組の収録現場に到着した。午後にリハーサル、夜に本番が予定されていたため、SMAPは現場で夕食をとらなければならなかった。マネージャー側は5人のために、スターバックスとマクドナルドから出前を取り、5人全員に同じ内容を注文した。その他の関係者は小揚生煎(焼き小籠包のチェーン店)の商品を注文し、SMAPの5人にも味見をしてもらった。
◆ホテルも質素
SMAPら19人の一行は宿泊ホテルについても、「部屋のタイプと向きが同じ部屋を5つ」という注文をつけただけで、一般的な部屋に宿泊した。また仕事用としてスイートルームを2部屋予約し、全員のメイクに使用した。
◆効率的な作業分担
SMAPら19人は華やかに見えるが、実際には「5」を基準とする細やかな作業分担をしており、効率的に人件費面の負担を低減していた(5人のスター、5人のAD、5人のメイクアップアーティスト、監督、音響係、ADの代表者、マネージャー)。5人のメイクアップアーティストはSMAP5人に一人ずつつき、ADはSMAPの雑用を担当する。舞台裏と現場で、スーツを着用した男性ADが分担して作業し、道具のセッティング、お茶運びをし、さらにその場で台詞を紙に書いた。その働きぶりはテキパキとしていた。SMAPが収録の最中、ADらは観客席の最後列で静かに待機していた。その様子は他のファンと同じく番組を楽しんでいるように見えたが、落ち着き払っていた。
SMAPの荷物は多く、中国側のスタッフを驚かせた。10個の大きなトランクには、今回の収録に使う衣装2セット、そしてメンバーの普段着が詰められていた。さらに携帯式のミシン、針、糸、アイロン、変圧器、コンセント変換プラグ等、考えられる限りの物が詰められており、中国側のスタッフを安心させた。SMAP側からの要求は、テーブルタップのみだった。これはSMAP側の、人に迷惑をかけないという原則に基づいたものなのだろう。
「人民網日本語版」2012年1月13日
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