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日本華人メディア:中国留学生は「春節」を世界にPRすべき

筆者:張玥

北京では、皇帝の祭典を再現した「皇家祭天盛典」が準備中だ。1月16日には天壇公園で祭典のリハーサルが行われた。春節の1月23日から27日まで、天壇公園でこの祭典が行われる。

先日、日本の「新華僑報」ウェブ版で発表された評論で、外国人に向けて中国伝統文化を紹介する取り組みを多様化すべきだと主張している。中国の次世代を担う中国人留学生たちは中国伝統文化を世界に広げるという使命感を持ち、各国の若者たちに中国文化を伝えていくべきであるとする。

海外の華人が春節を楽しむのは、ひとつは自分自身が祖国に対する想いを新たにするためであり、もうひとつは中国伝統文化を心にとどめるためである。海外には華僑が数多く住む。1990年代以降に出国した若い留学生たちを中心とする新世代が、華僑に新しい風を吹き込んでいる。

世界中で知られるように、旧暦の正月である春節は中国人にとって最も大切な祝日である。東南アジアや日本、欧米へたどり着いた古い世代の華僑は当地に根付き、それぞれの生活習慣に合わせながら春節を過ごしてきた。彼らが春節を過ごすとき、祖国へ里帰りしたような気持になり、自分のアイデンティティを再認識してきた。この世代の後、彼らの子供たちは海外で生まれ、生活してきたことから、当地の文化に馴染んでしまい、上の世代が行ってきた春節の習慣を真に理解することができずに、形式的に、また義務として春節を過ごしてきた。次第に、春節の背後にある深い中国文化の伝統は忘れ去られることになった。

文化は、世代を通じてその奥深い精神性が引き継がれていくものである。さもなければ形骸化してしまう。そして文化の持つ生命力は徐々に失っていく。中国文化の生命力が保たれることで、新しい時代が輝かしいものとなる。中国伝統文化の素養を持ちつつ、西洋文化を理解することこそ、現代の中国留学生が担うべき使命なのだ。

日本に住む中国留学生が置かれている文化環境からいえば、日本の伝統文化と中国のそれは、同じ起源を持つ。歴史や文化の根源を理解するのは難しいことではない。しかし日本人の多くは、中国の伝統文化といえば辮髪をした男性の姿や、チャイナドレスの女性といった表層的なイメージしか思い浮かべない。多様な伝統的中国文化があることや現代中国文化の持つ活力を知る人はとても少ないのである。ならば、中国の留学生は中国の民族文化を彼らにPRすることを使命と考えるべきである。

最近では、春節に近づく頃に名古屋で「名古屋春節祭」が開催されるようになった。多くの日本人に中国人がどのように春節を過ごすのか、中国人がどのように春節を楽しみ、何を食べるのか、どんな気持ちになるのかなどが、日本人に理解してもらえるイベントなのだ。名古屋春節祭は毎年行われており、いまでは中部地域の在日中国人による「春節」PRイベントとなっている。それに比べると、留学生たちの伝統文化PRに対する取り組みは見劣りする。留学生学友会では新春親睦会が行われるが、参加者は基本的に中国人留学生たちだけである。会に参加する日本人の学生は少ない。

春節は中国の伝統的風俗のひとつにすぎない。しかし中国伝統文化は非常に多彩であり、地域によって様々な風俗が残っている。まず春節から出発しつつ、中国の伝統文化の持つ素晴らしさを世界に伝えていくべきだと考える。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年1月19日

 

 

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