国際通貨基金(IMF)前専務理事のストロスカーン氏の言葉はやはり正しかった。昨年末、同氏は経済学者・李稲葵氏(中国人民銀行貨幣政策委員会委員)との対談の中で、「中国は単独ではなく、IMFのような国際機関を通じて欧州を支援すべきだ。そうすれば、中国は合理的にいくつかの要求を提出することができるようになる」と予言した。今、この予言は現実になりつつある。中国は日本と提携し、IMFを通じて欧州債務危機に対する資金援助を行うこととなった。中華工商時報が報じた。
朝日新聞と共同通信は今月初め、安住淳財務相が中国の謝旭人財政部部長と会談し、双方がIMFへの増資に関して合意に達したと報じた。安住財務相はかつて、「日中はいかなるIMF事務においても協調して行動し、競争しない」と表明している。
中日提携表明の時期が、今月19日-20日に米ワシントンで行われるG20会合の前であることは注目に値する。資本拡大による欧州債務危機の緩和は、今回のG20会合の重要議題の1つだ。
重要なのは、両国が共同声明の中でも指摘したとおり、「欧州債務危機が緩和すれば、世界経済が全体的に改善する」という点だ。欧州中央銀行総裁のマリオ・ドラギ氏はこのほど、ユーロ圏債務危機の最悪の状況は既に過ぎ去り、安定期を迎えている」とした。
このような背景の中で言えることは、中日両国が今提携するのは時期を的確に把握した正しい選択だということだ。はっきり申せば、中日両国がもし今IMFを通じて欧州に資金を注入すれば、成功が保障され、無駄になることはない。
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