日本の盆栽385株がこのほど、陝西省にある中国で唯一の農業ハイテク産業モデル区「楊凌農業高新技術産業示範区」に到着したことが、同区展覧局への取材で分かった。今月上旬から11月に開催される「第19回中国・楊凌農業ハイテク成果博覧会」(CAF)閉幕まで、現代農業イノベーションパークで一般公開される。中国国営の「新華社通信」(電子版)が報じた。
アート性や観賞性に富み、日本では熟年層を中心に親しまれている盆栽は、中国で唐(705-907年)の時代に行われていた「盆景」が平安時代に日本へ入ってきて始まった。江戸時代になると武士の副業としても盆栽の栽培が盛んになり、盆栽や園芸は興隆。日本政府は今年2月、盆栽を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界無形文化遺産に登録することを目標に掲げた。
CAFの組織委員会は日中日国交正常化40周年に当たる今年、同モデル区のプラットホームを十分に生かし、中日両国の文化交流を強めると同時に、CAFのグローバル化を高めようと、日本の盆栽特別テーマ展開催を計画。今回出展されるのは五葉松、紅松、黒松、錦松など20品種、385株の盆栽。樹齢300年以上の盆栽など、観賞の価値が極めて高い芸術的作品も含まれている。
出展数が385作品と多く、品種も異なるため、通関手続や審査、検疫・検査などは複雑化。今年に入ってすぐ、CAF組織委員会の展覧部は中日盆栽文化振興協会と今回の盆栽特別テーマ展に関する交渉を重ね、準備を進めてきた。そして、陝西省林業庁や出入境検験検疫局、同省西安市税関など計画・準備に携わる各機関の指導とサポートもあり、限られた時間内に、運送や検疫など手続きすべてが完了。同モデル区に無事到着した。到着後も1日も早い一般公開を目指し、スタッフらが日々忙しく準備を進めている。今後、隔離検疫などすべての手続きが完了次第、今月中に一般公開される予定。
「人民網日本語版」 2012年5月3日
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