「環球ネット」15日付け社説 保釣活動家14人を乗せた香港の船「啓豊2号」は台湾の港に着岸できず、台湾の船とも合流できなかった。香港の船は単独で釣魚島に向かうのか、日本側は中国側の活動家に対して思い切った行動に出るのかが注目されている。中日関係は新たな試練を迎えると見られる。
日本は自らが釣魚島を実効支配していると思っているが、実際は違う。中国には民間の保釣活動家がおり、釣魚島に上陸したことがあるだけでなく、中国の執法船は近年、周辺海域で定期的な権益保全のための巡視活動を行っている。中国側は釣魚島は中国固有の領土だと主張し、譲る姿勢を見せていない。日本のいわゆる「実効支配」は偽りであり、中国は日本による釣魚島の開発利用の阻止に努めてきた。
当然、中国も感情を抑え、釣魚島が中国の支配下にないという現実による影響に目を向ける必要がある。現段階における釣魚島保護は争いをエスカレートさせ、日本の「実効支配」を合法化する計画をだめにし、今後の交渉に土台を築くことになる。中国は今すぐに釣魚島を「奪い返す」条件を備えていない。
中国社会の釣魚島保護における認識はほぼ的確である。民間の活動家は愛国心を表すと同時に、程合いも心得ている。かつて、中日双方が釣魚島問題の解決において似た考えを持っていた時期があり、そのために島は音の鳴り止まない「火薬樽」にならずにすんだ。
ところが、日本側は近ごろ過激な行動に出て中国社会を刺激し続けている。
日本は、控えめな態度をとって釣魚島の情勢を低強度紛争に戻すための条件を積極的に作り出すか、または中国とエスカレートし続ける全面的な対抗に出るかを決めなければならない。日本がどちらを選んでも、中国はそれに付き合うつもりだ。
日本は、中国が態度を和らげるという幻想を捨てるべきだ。中国社会で釣魚島保護の声と意志が強まり、国力が絶えず強まる中、中国にとっての日本の重要性は日本にとっての中国の重要性ほど高くなく、中国が釣魚島問題において日本に譲る理由など全くない。
中国人は中日関係や両国間の各問題を大局的に捉えており、日本社会もそうであるべきだ。中国の保釣抗議船が釣魚島周辺海域に向かって航行している今は、まさに日本が西太平洋において程合いを心得るときである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年8月15日
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