スウェーデン王立科学院ノーベル委員会は10月11日、中国人作家の莫言氏が2012年度のノーベル文学賞を受賞したと発表した。莫氏は中国籍の作家として初の受賞者となった。国際金融報が伝えた。
莫氏の受賞により、中国人の同文学賞の「完封」記録が破られた。莫氏は今回の受賞について、「授賞の知らせを聞き、とても喜んでいる。しかし私の授賞が何かを代表することはない。中国にはもっと多くの優秀な作家がおり、彼らの優秀な作品も世界に認められるはずだ」と語った。
莫氏の授賞が伝わると、ネットユーザーらが相次いで莫氏の作品を買い求めた。莫氏の作品は各書店・オンライン書店のベストセラーとなり、売り切れが続出した。莫氏のことを知らなかった人も、作品により莫氏を理解しようとしている。
あるネットユーザーは、「紅いコーリャンという有名な作品があるが、ノーベル文学賞授賞まで、莫氏のことを知らなかった。条件の許す限り、莫氏の作品を購入したい。しばらくの間、莫氏の作品は好調な売れ行きを記録するだろう」と語った。
莫氏の作品は現在、各書店でベストセラーとなっており、特に問い合わせ・購入が相次いでいるのは「蛙鳴」という作品だ。業界関係者は、「同作品は茅盾文学賞を受賞し、2009年から現在までに20万部が出版された。各書店(実店舗・オンライン書店)では、莫氏の作品の在庫が売り切れている。また多くの読書サイトは、莫氏の作品の閲読を有料化した」と語った。
莫氏の小説が注目を集める中、上海文芸出版社の元勇副編集長はこのほど、「本社は莫氏の一連の作品の出版を予定している」と表明した。北京精典博維文化発展有限公司の史翔副総経理もまた、「これまで発表された22作品と、未発表の脚本を1作品出版する」と発表した。テレビ・映画界の投資家も、莫氏の作品の映画化に興味を示している。
「人民網日本語版」 2012年10月12日
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