1.荔枝溝鵞肉(荔枝溝のゆでガチョウ)
荔枝溝のガチョウは広く名前が知れ渡っている。特長は肉質がきめ細かくやわらかいこと。作り方は、秘伝のたれに2時間漬けた後、水からゆでて切るだけというのが一般的で、薬味は各店ごとに独特のものがある。ガチョウの肉はもちろん美味だが、加えてなめらかで柔らかい肝、歯ごたえのいい腸、脂肪の多く肉厚のみずかきなどもあり、箸などを使わず手づかみでがぶっといきたい。
2.羊欄酸魚湯(羊欄の小魚鍋)
三亜の水上生活者・疍家人の間で食べられるようになり、その後羊欄鎮の回族の人々によって広まり有名になった料理。食材は三亜近海の各種小魚で、タマリンドの葉と実、スターフルーツ、トマト、発酵させたタケノコなどを入れて味を調える。小魚は新鮮で柔らかく美味で、スープは適度に酸味があり、大いに食欲をそそる。
3.南海鮮鮑(南海のアワビ)
南海天然アワビは色が美しく、味わいがすっきりして美味。肉質が詰まっていて、大きなものでも150グラム程度と小さいが、味は濃厚で滋養強壮に最適だ。薄切りにしてショウガ、酒、サンショウなどと蒸して酢、しょう油、ごま油などで味を調えて食べることが多い。
4.檳榔花鶏(ビンロウ・チキンスープ)
使用するニワトリはビンロウの木の下で育てたもので、花はビンロウの木に咲いた花。このふたつが出会い、三亜独特の薬膳料理となった。ショウガの薄切りなどを加えてじっくり煮込んだスープは塩味でコクがあり、鶏肉は柔らかく甘い香りがする。美味しいだけでなく胃腸にも良く、何度でも食べる価値がある。
5.安遊夜光螺(安遊のヤコウガイ)
安遊近海で取れる新鮮な海の幸、ヤコウガイをトウガラシ、ネギ、ショウガなどと強火で炒めて食べる。貝肉はさっぱりした味で、弾力があって歯ごたえがしっかりしている。ほかにも、そのままあぶって食べる方法もある。これは天然の味をそのまま味わえるもので、地元の人でなくてもその独特の甘さを感じることができるはずだ。
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