中国気象局が29日に伝えたところによると、同局予報・網絡司は今月28日に濃霧警報の基準を改定し、初めて微小粒子状物質(PM2.5)を警報発令の重要な指標の一つとした。中央気象台は同日、初めて単独で濃霧警報を発表した。「中国科学報」が伝えた。
このたびの改訂では濃霧警報を黄色、オレンジ色、赤色の3レベルに分け、黄色は中度の霧、オレンジは重度の霧、赤は高重度の霧とし、刻々と変わる大気汚染の状況を反映するという。このレベル分けで、初めて大気の質を反映するPM2.5をはじめ、大気の視界レベル、相対湿度などの気象要件が重要な指標とされた。これにより濃霧警報は大気の視界状況の変化を反映するだけでなく、大気汚染や大気に含まれる成分の状態をより反映するものとなった。また濃霧警報にPM2.5濃度指標が組み込まれ、単独で発表される濃霧警報がより科学的で操作性の高いものとなった。
関連分野の専門家は濃霧警報に関連する規範・基準の研究・改訂作業を進めており、現行の基準を一定期間テスト運用した後、実際の状況をふまえて改訂を進めるとしている。
霧は水蒸気からなり、濃霧は大量のPM2.5をはじめとする粒子状物質により大気中で形成されたもので、灰色や黄色をしていることが多く、汚染源となる汚染物質の排出や気象条件が作用し合って生じる。濃霧が人々の日常生活に与える影響は大きく、このため濃霧警報には即時性と正確さが両方とも求められており、条件が許す限り発生に先立って警報が発令されている。
また国家衛星気象センターによると、気象衛星「風雲3号」の観測によれば、中・東部地区でなお濃霧が続いており、面積は約27万平方キロメートルに及ぶという。
「人民網日本語版」2013年1月31日
|