文・写真=井上俊彦
2013年3月23日、北京の在中国日本国大使館多目的ホールで「ロボット・エンジニアリングが開く愉快な未来」と題するレクチャー・デモンストレーション・イベントが開かれた。
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約200人が参加した会場 |
ロボットというアニメのヒーローか産業ロボットをイメージするが、この日のテーマとなったのは、ホビーロボット。ロボットを趣味の分野で展開したもので、最先端の技術を身近に体験できるのがポイント。ホビーロボットの分野で次々にヒット作を生み出しているユカイ工学の青木俊介氏と鷺坂隆志氏を講師に、中国の若者を対象に、日本におけるホビーロボットの現状について、デモンストレーションを交えながら紹介するのがねらいだが、約200人分用意された席がほぼ一杯となった会場には、熱心なロボットファンや大学生のほか、親子連れの姿も目立った。
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プレゼンテーションソフトを使ってレクチャーを行う青木氏(左)と鷺坂氏 |
メッセージを仲介するロボット「ココナッチ」を体験する参加者代表 |
青木氏は、中国の東華大学信息科学与技術学院修了という経歴を持つだけあって、中国語もたんのう。最初のあいさつと全体的な説明を中国語で行った後、通訳を交えて具体的なレクチャーに入り、ホビー分野でのロボット技術の現状と未来の発展の可能性について詳しい説明を行った。また、鷺坂氏は具体的に同社が開発した製品のデモンストレーションを行った。実際に来場者にステージに上がってもらい実演し、ロボットが開く未来に触れてもらおうという進行方法で、参加者も大いに盛り上がった。特に、デモンストレーションの実験が成功すると、会場からは大きな拍手と笑い声が上がっていた。また、レクシャー終了後は、紹介された製品を参加者が自由に体験できる時間も設けられ、多くの人がステージに詰め掛けていた。
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ユカイ工学の「ネコミミ」は、脳波をキャッチして装着者の心理状態を動きで表すロボット |
レクチャー終了後に、製品を体験しようとステージに詰め掛けた参加者 |
なお、同イベントは国際交流基金が日本文化の理解促進を目的として行なっている「日本文化紹介事業」の1つ。中国4都市で連続開催されているもので、前日の重慶、この日の北京に続いて、25、26日には瀋陽、27日には大連でも開催されることになっている。
人民中国インターネット版 2013年3月25日
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