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中国インターネット企業ランキング トップはテンセント

中国インターネット協会がこのほど発表した「中国インターネット100強(2013)」によると、中国インターネット企業100強は大規模、高い影響力と収益力、力強い発展の潜在力などの特長を示している。100強の営業収入は計2000億元(約3兆2000億円)を上回り、トップ3を占めたテンセント、アリババ、百度の営業収入だけでも、1000億元(約1兆6000億元)を超えた。テンセントと百度は、世界インターネット上場企業の時価総額でトップ10入りを果たした。人民日報海外版が伝えた。

同報告書は、中国大陸内で登記され、インターネット事業を展開している企業の2012年の営業収入、オンライン事業(ウェブサイトが中心)のアクセス件数、アクセススピードなどの各種指標を統計データとし、標準化と加重平均により企業の得点を計算し、総合得点トップ100社を中国インターネット100強とした。1-10位は、テンセント、アリババ、百度、網易、搜狐、新浪、奇虎360、盛大網絡、巨人網絡、完美世界の順となった。

◆テンセント 営業収入が100強の2割を占める

中国インターネット100強の営業収入は計2000億元以上となり、うちテンセント、アリババ、百度が100億元超、網易、搜狐、当当網が50億元超となり、10億元超の企業は30数社となった。テンセントは収益力が最も高く、通年の営業収入は400億元を突破し、100強の約5分の1を占め、首位となった。「業界内の集中度が高く、スケールメリットが顕著」は、中国インターネット100強の大きな特徴となっている。

調査会社・インターネット実験室の創始者である方興東氏は本誌の取材に応じ、「2000億元とは相当な金額であり、中国インターネット産業が相当な規模を形成し、高い成長率を維持していることを示している。米国との間にはまだ一定の開きがあるが、この数値からは中国が情報消費を大々的に発展させており、大きな潜在力を秘めていることが読み取れる」と指摘した。

方氏は、「シリコンバレーが新サイトへの投資を重視し、業界全体の新陳代謝が健全であるのと比べ、中国のインターネットは依然として大企業の天下だ。いかに新たなイノベーション型の企業を引き立てるべきか、これは中国のインターネット発展環境が解決すべき根本的な問題だ」と分析した。

◆国内資本市場、さらなる取り組みが必要

100強のうち上場企業は54社(国内上場は18社、香港上場は4社、米国上場は32社)となった。上場企業の純利益は400億元を、テンセントと百度の純利益は100億元を、網易、盛大網絡、搜狐、巨人網絡の純利益は10億元を上回った。上場企業の平均純利益率は25%を上回った。テンセントと百度は、世界インターネット上場企業の時価総額でトップ10入りを果たした。

中国インターネット協会の石現昇副秘書長は、「これは中国でトップのインターネット企業が、業界・ユーザー・資本市場から認められ、すでに先進国の企業と競争できるようになったことを意味する」と指摘した。

6割弱の上場企業が米国上場を選択している点に注目が集まっているが、専門家はこれを理性的にとらえるべきだと表明した。石副秘書長は、「インターネット企業は高度発展期を迎えており、客観的な投資収益を得ることができる」と述べ、「いかに国内インターネット企業の認知度を高めるべきか、将来的にいかに投資し収益を得るかについて、国内の関連機構と資本市場は真剣に検討すべきだ」と提案した。

◆高度発展期、イノベーションが原動力に

同ランキングの中で、アクセス数が「二・八」の現象を示した。これはつまり、20%未満の大型インターネット企業が、80%超のアクセス数を確保したことを意味し、100強の収入の集中度と一致する。

石副秘書長は、「全体的に見て国内のインターネットの発展は安定的だが、依然として高度発展期にある。新企業・新技術・新アプリが続々と誕生しているが、発展の勢いは過去数年ほど強いものではない。大企業とネットユーザー数が増加を続けているが、イノベーションの勢いが弱まっている」と指摘した。

石副秘書長は今後の発展について、「インターネット企業にとって、イノベーションは最も重要な原動力・源泉だ。同時に政府管理部門も、インターネットの発展に向け、よりイノベーションに適した環境を創造すべきだ」と主張した。

 

「人民網日本語版」2013年8月9日

 

 

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