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ユニークなスポーツ太極柔力球で国際交流!

 

井上俊彦=文、写真

 

お年寄りが公園で行うスポーツの印象があるが、学校教育でも取り入れられており、この日は北京市北苑中学の生徒たちが見事な集団演技を披露した

 

2013年9月15日、「以球会友、情伝五州」(球を通じて友と集い、想いを世界に伝える)をテーマとする2013年北京国際太極柔力球交流大会が、北京市西部の石景山体育館で行われた。会場には中国各地を始め日本、ベトナム、タイ、ビルマなどアジア各国からロシア、英国、フランスなどヨーロッパ各国まで、合計18の国と地区から54チーム、650名が参加し、日ごろの練習の成果を競い、競技を通じて交流を深めた。

太極柔力球とは1991年に中国で創始された新しいスポーツ。バドミントンに似たラケットとテニスボールに似た球を使用するが、球を打ち合う競技ではない。ラケットの中央には弾力性のあるラバーが張られており、砂の入った柔らかなボールをそこに納めて、球を落とさぬよう、音楽に合わせて弧を描くなどさまざまな動きをするもの。また、円を描く運動でキャッチボールをすることもできる。柔らかい動きながらコツが必要で、競技性、表現性、娯楽性、健康性を併せ持った絶好の生涯スポーツとして注目が集まっている。

ベテランになると、ラケットとボールだけでこんなに美しい演技ができるのかと驚かされるほど。優雅な動きだが、実は全身を使っておりけっこうな運動量で、最も初歩的な「太極柔力球第一套」は4分半ほどのものだが、じっとりと汗ばむほど。

 

この日は、北京体育大学の留学生チームも参加。日本やベルギーからの留学生による、武道の動きを取り入れた華麗な演技には会場から大きな歓声が起こった

 

中国国内で愛好者はすでに200万人を上回っており、北京パラリンピック開会式でも演技された。実は人民中国雑誌社が所属する中国外文局にも外国人専門家を中心とする愛好チームがあり、この日は記者を含む11名が参加した。みなまだ最も初歩的な動きしかできないが、この日は各チームの華麗な演技を見て、大いに刺激を受けた。外文局チームは午前中に行われたエキシビジョンのみの出場だったが、午後からは競技種目が行われた。参加者は団体規定、団体自由、ペア自由、個人自由の4種目でその技を競った。

 

スポーツを通じての国際交流は実になごやかで楽しいもの。会場ではお互いのプラカード掲げながら記念撮影する姿が見られた。各国のメンバーがそろう中国外文局チームは、腕前はともかく記念撮影では大人気だった

 

実は、すでに日本にも2004年に(社)日本太極柔力球協会(http://www.ntjk.jp/)が成立しており、新しい生涯スポーツとして普及・振興に尽力している。理事の荒井圭さんによれば、全国で3000人の会員がいるという。この日は同協会からも15人が参加。規定、自由とも演技順が一番と採点種目としてはいささか不利とも思われる条件でも健闘、見事な演技を披露し、会場からの拍手の大きさは突出していた。

北京国際太極柔力球交流大会は2011年に続いての開催となる。

 

 

人民中国インターネット版  2013年9月17日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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