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習近平国家主席は4日、マレーシア首相府でナジブ首相と会談した。
両首脳は中国・マレーシア協力の成果を高く評価。新たな情勢下における中国・マレーシア関係の全面的推進について踏み込んで意見交換し、広範な共通認識にいたり、両国関係の包括的・戦略的パートナーシップへの格上げを決定した。
習主席は「マレーシアはASEANで最初に中国と国交を樹立した国だ。中国はマレーシアとの関係を強く重視している。中国とマレーシアの関係は中国とASEAN諸国との関係の先頭を歩んでいる。新たな歴史的時期において、双方は戦略協力水準を一段と高め、この地域において中国・マレーシア関係が引き続き模範的リーダーシップを発揮するようにすべきだ」と表明。両国協力について次の提案を行った。
(1)両国の指導者は経常的交流の良き伝統を保ち、両国の友好の大局に立ち続け、重大な問題についての戦略面の意思疎通と両国関係についてのトップレベルデザインを強化する。政党間交流を強化し、国家統治・政治ノウハウを共有する。
(2)各自の発展戦略と結びつけて経済・貿易協力を拡大し、2017年までに相互貿易額を1600億ドルにするとの目標を達成し、欽州産業パーク、クアンタン産業パークを両国の投資協力の旗艦プロジェクトに育て上げ、両国の産業クラスターの発展を先導する。中国はマレーシア北部の発展とクアラルンプール-シンガポール高速鉄道の建設への中国企業の参加を奨励し、地域のコネクティビティを強化する。金融協力を強化し、貿易と投資における自国通貨の使用を拡大する。
(3)情報通信、リモートセンシング衛星、バイオテクノロジー分野の協力を強化し、科学技術実験室の建設を積極的に推進する。
(4)防衛当局間協議制度の役割を発揮し、両軍の交流・協力を強化する。法執行協力を強化し、力を合わせてテロと国際犯罪を取り締る。
(5)地方協力と民間往来を拡大する。来年は両国の国交樹立40周年ならびに中国・マレーシア友好交流年だ。双方は青年100人団交流を含め記念行事をしっかりと計画する必要がある。
ナジブ首相は「習主席の来訪は友好と温かみに満ちている。マレーシアと中国の友好には堅実な土台がある。両国関係は1974年の国交樹立以来長足の発展を遂げ、各分野の協力は実り豊かな成果を上げている。マレーシアにとって中国は信頼できる友人だ。中国と包括的・戦略的パートナーシップを強化することに期待している。両国関係には大きな将来性があると信じている。中国側の協力提案に完全に賛同する。これらの構想は重大な意義を持ち、両国関係の一層の進展を促す。中国側と各レベルの意思疎通を継続し、相互貿易を拡大し、相互投資を促進し、欽州産業パーク、クアンタン産業パークをしっかりと建設したい。マレーシアのインフラ整備への中国企業の参加を歓迎し、金融機関の相互設置を奨励する。両軍、科学技術、法執行、教育、観光、人、文化分野で中国側と交流や協力を強化したい。中国側の提唱するアジアインフラ投資銀行の創設を完全に支持する。参加を検討したい。ASEANと対話パートナー国との関係の中で、ASEAN・中国関係は最も活発だ。ASEAN・中国関係の発展を積極的に促し、地域協力を推進し、地域の平和・安定・繁栄を促したい」と表明した。
会談後、両首脳は協力文書の調印に立ち会った。
「人民網日本語版」2013年10月7日
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