不動産開発企業の大連万達集団や上海緑地集団など、多くの中国の大企業が昨年、海外における不動産購入を開始した。海外シフトと不動産投資は、中国のビジネス界でブームを巻き起こしている。人民網が伝えた。
中国企業による海外の不動産購入は、実力の強化に伴い海外市場の開拓が必要となったためだ。また中国の不動産市場はハイリスクで、価格も高騰しているため、リスク分散のため海外投資が選択されている。国内の不動産価格の高騰、不動産購入抑制の強化といった影響を受け、投資家は海外に視線を転じている。
1、中国投資有限責任公司 8億ポンドでロンドンのオフィスビルを買収か
11月11日付英フィナンシャル・タイムズ紙によると、投資会社の中国投資有限責任公司はチズウィックパークの買収について、米国の私募ファンド「Blackstone」と単独交渉を実施した。チズウィックパークは、ロンドン西部に位置する、敷地面積が32エーカーに達する開発プロジェクトだ。消息筋によると、交渉は順調に進められており、11月末までに合意に至る見通しとなった。報道によると、双方の交渉中の価格は約8億ポンドに達する。
2、中国平安保険 2億6000万ポンドでロイズ・オブ・ロンドンの本社ビルを買収
京華時報の情報によると、海外メディアは2013年5月に、保険大手の中国平安保険が2億6000万ポンド(約24億元)で、英保険組合ロイズ・オブ・ロンドン(世界で有名な保険取引市場)のビルを買収したと伝えた。業界関係者は、「中国平安保険は保険資金を運用し、この海外不動産に対する投資を実施した。これは国内で実施している、商業ビル・オフィスビルへの投資と同様の資産配置だ。価値ある商業ビル・オフィスビルへの投資により、安定的なテナント料という見返りが得られる」と指摘した。
3、上海緑地集団 10億ドルでロサンゼルスの土地を買収
上海緑地集団は2013年7月27日に発表した公告の中で、10億ドルを拠出し米ロサンゼルスの土地を買収すると表明した。同社はEメールの声明文の中でも、世界10大公的年金基金のカリフォルニア州教職員退職年金基金(CalSTRS)と合意書に署名し、同基金の保有する米ロサンゼルス中心区のプロジェクトを10億ドルで買収すると表明した。本件は、中国の不動産開発業者の米国における最大の土地買収となった。 4、中国建築工程総公司 10億ドルをドバイのレジャー施設に投資
2013年6月の情報によると、建築企業グループの中国建築工程総公司が海外企業と提携し、ドバイのレジャー施設を共同開発することとなった。ブルームバーグの報道によると、同社は6月25日に声明を発表し、プロジェクト所有者のSkai社と「シュロの島」と呼ばれるレジャー施設を共同開発し、合弁会社を設立し10億ドルを投じるとした。同プロジェクトには481の客室を持つホテル、221軒の住宅、250軒のホテル型マンションが含まれる。
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