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張芸謀監督と李安監督の対談がNYで実現

 

中国の巨匠・張芸謀(チャン・イーモウ)監督と台湾の巨匠・李安(アン・リー)監督が28日午前、米ニューヨークにあるフレデリック・P・ローズ・ホールで開催されたイベントに参加し、公の場での初対談が実現した。両監督は中国映画に対する考えや次作の構想などを語った。中国日報網が報じた。

対談で、張監督の最新作「帰来(Coming Home) 」を見終えたばかりの李監督は、「全体の映像が落ち着いたムードで、現実感が強い。この種のムードはラストシーンで力を発揮し、結末のいくつかのシーンが印象深かった」と絶賛した。一方の張監督は、「この作品のストーリー自体がゆったりとして落ち着いており、素朴。そのため、大げさな方法を使った撮影はしていない」と説明した。また、「李監督は、内に力を秘めた作品を制作するのが得意で、自分の作品は鮮烈な映像美が特徴。だから、同作品は自分の得意分野に逆行していた。撮影に約70日かかったが、毎日がチャレンジだった。今回のチームもこれまでと同じで、撮影の過程でカメラマンたちがやって来て、『監督、このシーンはこういうふうに撮影したらもっと鮮烈、もしくは外在化されますよ』と言われた。どれも高い効果が見込め、私にとっては誘惑となった。なぜなら、どれも撮影効果を下げるどころか、高めるものばかりで、もっと生き生きとするかもしれなかった。でも、決めた方向を堅く歩んだ。自分の特徴とは反対のものを製作したこの過程は、忘れられない経験となった」と、撮影時の心の葛藤を語った。

さらに、張監督は、「李監督はハリウッドと中国の両方の市場を熟知した映画監督」と称賛。「いかに中国人の観念を映画に組み込むのか」と質問すると、李監督は、「世界の映画理論はほぼ米国で確立された。まずそれに精通しなければならない。長期の実践を通して広く一般に認められているその理論に従わなければならないが、まだ磨きをかける必要がある」と答えた。

そのほか、自分の次作に関して、李監督が、「ボクシングをテーマにした作品を制作する計画」と語ると、英語が全く話せない張監督は、「ハリウッドで英語の映画を制作する。これも私にとっては大きなチャレンジ。でも冒険は大好き」と語った。(編集KN)

 

「人民網日本語版」より 2014年3月31日

 

 

 

 

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