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中国、2013年度の新語トップ10が発表 言葉の「輸出」も盛んに

 

筆すべくは、「喜聞楽見(大いに歓迎される)」、「大快人心(快挙で皆が喜ぶ)」、「普天同慶(世界の皆が祝う)」、「奔走相告(事件に出合い、走って触れ回る)」の各冒頭4文字を合体した造語「喜大普奔(うれしいの意)」や、「人生そのものが苦しいのだから、つまらない事を暴くのはやめよう」という意味の「人艱不拆」、「何を言っているのか分からないが、大変素晴らしいと感じる」という意味の「不明覚厲」など、「ネット熟語」が次々に登場したことだ。北京語言大学の楊爾弘・教授は、「これらネット新語は、『新しい言葉を作りたい』というネットユーザーの創作欲を満たし、言語には『娯楽』という一面があることも明らかにされた。しかし、これらの言葉が今後生き残るかは、時間が経たなければ分からない」との見方を示し、「私は、金を買い占めたことで注目を集めた『大媽(おばさんの意)』や『土豪』など、人々の日常生活で多用され、海外メディアの注目さえ集めた言葉245個が、世界最大の英語辞典『オックスフォード英語辞典』に収められたことに注目した」と語っている。このような現象を、専門家は、「ホットワードの移民ブーム」と呼んでいる。教育部語言文字応用管理司の田立新・副司長は、「『海外進出』した言葉は、中国と海外の文化交流の現状を側面的に反映している」と分析している。

中国の影響力向上で中国語の「輸出」が盛んに

近年、中国の文化的影響力が強まっているのを背景に、中国の言葉が英語の新単語になるケースが増加している。上記で取り上げたように、「Tuhao(土豪)」や「Dama(大媽)」が、オックスフォード英語辞典に収録されたことは、中国でも話題になった。

英国放送協会(BBC)は昨年10月末、「土豪」の語源や意味、流行している原因などを紹介する動画を制作し公式サイトにアップし話題になった。米テキサス州にある言語研究機構「グローバル・ランゲージ・モニター(GLM)」のPaul JJ Payack総裁は「中国語の影響力は、21世紀の間ずっと続くだろう」とし、北京外国語大学の魏崇新氏も、「このような現象は、世界における中国の影響力が日に日に強まっていることに端を発している」との見方を示している。グローバル化が進む現在、中国は世界進出の足踏みを速めているのだ。

オックスフォード英語辞典に収録されていた中国語が語源の言葉は、1600年前は、「typhoon(台風)」、「li(中の意)」、「litchi(ライチ)」など、6つだけだったが、17世紀に入り31個、18世紀に44個、19世紀に112個と増え、1992年の時点では152個となっていた。1994年以降、新たに加えられた英語の新語のうち、中国語を語源にしている言葉が5%-20% と、他の言語を大きく上回っている。

中国のホットワードの「輸出」の根本的な原因は、国家の影響力の向上だ。しかし、英語の辞典に収録された中国の言葉は、中国社会の問題をも反映している。例えば、「土豪」や「大媽」は、富を自慢するという中国人の傾向を反映している。一方、「taikonaut(中国の宇宙飛行士)」などの輸出は、中国の宇宙飛行技術が世界に認められていることの証だ。ネットユーザーが指摘するように、中国から「輸出」される言葉が、中国のプラスのエネルギーを表すポジティブな言葉であることが願われる。 (編集KN)

 

「人民網日本語版」より 2014年7月17日

 

 

 

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