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中国映画「春の河、東へ流る」横浜で上映

 

主催方は、日本人観客にこの作品をより深く理解してもらうために、映画のあらすじや、映画のタイトルに引用された李煜の詩「虞美人」に関する資料など、映画の関連資料を準備した。60数年前に撮影された映画であるため、画質は鮮明であるとは言えないが、上映が開始されると、観客は全員、どんな細部も見逃さないよう、集中してスクリーンを注視し、時には涙を流す観客も少なくなかった。1時間かけて電車に乗ってこの作品を観に来て、お昼ご飯を食べる暇もなく、空腹のまま上映時間210分の作品を鑑賞し、午後5時になってやっと食事をとる観客もいた。上映が終わると、多くの観客が、主催方へのアンケートで、この映画の奥の深さに、心から震撼し、感動した」という感想を寄せた。

東京に住む五島昌子さんも、お腹を空かせたまま映画を観終わった観客のひとりだ。五島さんは、以下の通り感想を語った。

上映中、心の中は重苦しさと辛さで満ちていた。ヒロインの素芬が自殺するシーンでは、もう耐えきれず、涙がとめどもなく溢れてきた。この作品は60数年前に制作されたが、少しも古臭い印象はない。村田氏が、大変な労力を割いて映画の字幕翻訳を手がけ、この映画の上映を実現したことは、本当に素晴らしく意義深い。戦争で、最も傷つけられるのは、女性と子供だ。当時、日本が中国に侵略しなければ、この映画の結末の悲劇は起こり得なかった。映画では、中国人の財産を奪い、中国の民衆を抑圧するシーンがあったが、実際には、旧日本軍の軍人は、映画よりもっと残酷で悪い行為を中国で行った。日本の中国侵略の事実を否定する日本人は、この映画を観るべきだ。より多くの日本人がこの映画を観ることができるように、テレビで放映されることを期待している。

村田氏は、1980年代にこの映画のビデオテープを中国から購入し、繰り返し鑑賞した。そして、この作品は、テーマだけではなく、芸術面から見ても、極めて優秀な作品であるという認識に至った。この映画をより多くの日本人と共有したいと思った村田氏は、30年前、ビデオテープをデジタル化してコンピュータに取り込み、日本語の字幕を加えた。村田氏は、大学で教鞭をとっていた頃、授業中に何度もこの映画を学生に鑑賞させた。村田氏は、「日本人の立場から言えば、この映画を一度鑑賞しただけでは、南京大虐殺など、映画のあちこちに散らばっている歴史的事実を見抜くことはできない。真摯な態度で歴史を学んだ後、もう一度この映画を観れば、深い理解と共鳴が得られるだろう。中国映画が、日本による中国侵略の史実に対する日本人の理解を深める助けとなるよう、切に願っている」と強調した。(編集KM)

 

「人民網日本語版」より 2014年10月13日

 

 

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