毎年春になると、北京市内では柳やポプラの綿毛状の白い種子が飛び交い、多くの人の悩みの種になっている。北京市当局はこのほど、その問題を解決するべく、今年は4月と5月に柳やポプラの雌株8万本に綿毛を抑制する薬剤 「抑花一号」 を注射する計画だ。 新華網が報じた。
北京市園林緑化局科学技術処の杜建軍・副処長は取材に対して、「ポプラも柳も、雌雄異株で、種子を飛ばすのは雌株。1980年代から、北京は、街路樹として300万本以上のポプラや柳を植えてきた。近年、それらの木が生殖成熟期に入り、春になると、大量の種子を飛ばしている」と説明した。
中国の北方地方では、緑化の一環としてポプラや柳が植えられているため、大規模伐採するのは難しい。そのため、同市園林文門は近年、種子の飛来を抑制する方法を研究している。そのうちの一つが、「抑花一号」の注射だ。ポプラや柳の木に同薬剤を注射し、花が咲かないようにすることで、種子の発生も抑制することができる。樹木の「避妊手術」とも言えるだろう。
杜副処長によると、4-5月、同市ではポプラや柳8万本に「抑花一号」が注射される。特に、病院や幼稚園、学校、公園、居住区などにおいて、重点的に実施される。さらに、種子の飛来が集中する時期には、高圧洗浄機で種子を洗い流し、飛来を抑制する計画だ。
その他、園林部門は4月から6月にかけて、ポプラや柳の雌株の植樹、分布、成長などの状況を調査し、的を絞った解決策を探すほか、新たな種類の樹木の植え付けなどの方法も探り、ポプラや柳の種子が市民の生活に与える影響を軽減したい考えだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年4月21日
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