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中国の現代ドラマ、海外進出の波に乗れるか

 

 2011年から12年にかけて放送され大ヒットとなった中国のドラマ「宮廷の諍い女(原題:後宮・甄嬛伝)」の米国版が最近、米国で配信されたものの、大ヒットとはならなかった。近年、中国では数多くのドラマが製作されているものの、「海外進出」を果たすのはごく一部。そして、そのほとんどが時代劇や歴史ドラマで、現代ドラマはほとんどない。しかし、最近最終回を迎えた「何以笙簫黙(Silent Separation)」や現在大ヒット放送中の「虎媽猫爸(Tiger Mom)」などは既に、米国や韓国などでも放送されており、中国の現代ドラマも「海外進出」の波に乗りつつある。斉魯晩報が報じた。

海外進出ドラマは歴史ドラマがほとんど

今年3月15日から、時代劇「宮廷の諍い女」が米映像ストリーミング配信事業会社・ネットフリックスから配信された。同配信に合わせて、中国側は米国側と協力し、全76話を6話にまとめた。米国版のクリック回数は予想ほど伸びず、それほど話題にもならなかったものの、中国ドラマの海外進出は、業界関係者にとっては喜ばしいことだった。

 

中国ドラマの「海外進出」は、業界関係者の「夢」でもあるものの、中国の市場の規模や毎年大量の中国ドラマが製作されているのと比べると、「海外進出」を果たしているのはごくわずかにとどまっている。「虎媽猫爸」の黄瀾プロデューサーは、「昨年製作された中国ドラマは計1万5千話以上。中国ラジオ・映画・テレビ番組交易センターを通して海外に輸出している作品は毎年1万時間ほど。うち、ドラマが7割を占めている。そして、その多くが昔の名作。輸出先も東南アジアに集中している。また、多くが歴史をテーマにした作品で、現代ドラマはとても少ない。欧米諸国には、中国ドラマがほとんど輸出されていないのが現状で、限られた歴史ドラマを除いて、そこで影響力ある中国ドラマは非常に数限られている」と指摘している。

そのような現状の中で、「虎媽猫爸」と「何以笙簫黙」が順調に「海外進出」を果たし、業界関係者は期待を膨らませている。うち、「虎媽猫爸」は、米国やカナダを含む9カ国・地域で放送される。一方の「何以笙簫黙」も、5月1日に韓国の三大テレビ局のひとつMBCで放送が始まった。

 

「共に老い、同じ墓に入る」という中国式恋愛観で韓国進出

 

多くの業界関係者は取材に対して、中国産のドラマ、特に現代ドラマが世界で一定の立場を築くためには、「嫁と姑」や「婿と義親」などのドロドロした人間関係ばかり描くのでなく、テーマの多元化を進めなければならないとの見方を示した。「何以笙簫黙」が今回、「現代ドラマ強国」の韓国で放送されるようになったのは、「我慢はしたくない」という気持ちと「生きては共に老い、死んでは同じ墓に葬られる」という中国の恋愛観を見事に描いたストーリーが、MBCの心をつかんだから。中国の純粋な恋愛ストーリーが、現代的、かつ直観的な方法で表現されており、海外のテレビ局にも高く評価されている。

その他、業界関係者は、中国の製作会社は、海外メディアとの交流を強化すると同時に、米国や英国、韓国、日本などのドラマから、その脚本のすばらしさや人情に訴えるテーマ、世界レベルの製作技術を学び、中国ドラマの影響力向上につなげるよう提案している。(編集KN)

 

「人民網日本語版」より 2015年5月7日


 

 

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