中国青少年研究センターはこのほど、「中米日韓4カ国の高校生の価値観比較研究報告」を発表した。調査は、各国の高校1-3年生を対象とし、中国は2507人、米国は1560人、日本は1845人、韓国は1833人がアンケートに回答した。調査によると、「お金があれば望みが叶う」との考えに賛同した中国人高校生の割合は44.1%と、4カ国で最も低かった。
中国高校生 「お金は万能」を最も認めない
成功観については、4カ国の高校生とも「努力が成功の最も重要な鍵である」との認識を示した。また、中日韓では、「人柄がいいこと」が、米国では「高学歴」がより重要であると考えられていることがわかった。
このほか、中日両国では「家柄」や「コネ」、「お金」といった要素を成功の要素として選ぶ人の割合がそれぞれ10%未満と高くなかった一方、米国や韓国では2割以上が「お金」を、1~2割が「コネ」を選んだ。
また、「お金があれば望みが叶う」との考えに賛同する中国高校生の割合は僅か44.1%で、4カ国でもっとも低かった。最も高かったのは韓国の高校生(91.5%)で、以下は日本(58.5%)と米国(49.2%)が続いた。
米国の高校生 「現実を受け入れる」割合が最も高い
「努力しても必ず報われるとは限らない」との考え方に賛同した学生の割合は、米国が87.4%と最高で、2位は韓国の85.5%、3位は日本の68.3%だった。中国は61.9%と最低で、「努力は報われる」との信念を強く持っていることが示された。
また、「現状を変えようとするより、現実を受け入れたほうがいい」と答えた割合は米国が43.7%で最も多かった。2位が韓国の40.7%、3位が中国の38.1%、日本が36.2%で最低となった。
自分の人生観に最も大きな影響を与えた人物は両親
「自分の人生観に最も大きな影響を与えた人物」についての質問では、4カ国共に父親または母親を選んだ人が一番多かった。両親を選んだ割合が最も高かったのは中国(75.5%)。2位は米国(62.4%)、3位は韓国(49.2%)、日本(39.8%)が最下位となった。
米国の37.4%、日本の22.9%、韓国の25.5%が母親を一位に選んだ。その一方、母親より父親を選ぶ割合が多かったのは中国だけで、父親を選んだ人の割合は39.3%だった。
その他、友人、教師、先祖、本・雑誌、メディア・インターネットなどの回答も見られたが、日本で友人が10.2%に達したのを除き、いずれも一割未満だった。人生観に影響を与える要素が多様化している傾向が伺える。(編集XM)
「人民網日本語版」2015年5月15日
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