中国大陸部で、1千万元(約1億9千万円)以上の資産を有する富豪がにわかに増加している。招商銀行と世界的なプライベート・エクイティ・ファンド「ベインキャピタル」が26日発表した「2015中国個人財産報告」によると、2014年末の時点で、中国大陸部で1千万元以上の投資可能な資産を有する富豪が100万人を超えた。うち、広東省の富豪が13万人を超えている。北京は約5万人。新京報が報じた。
富豪が5年で2倍に
統計によると、14年末、中国大陸部で1千万元以上の投資可能な資産を有する富豪が100万人超え。12年より33万人増加し、10年末と比べると2倍となった。同報告は、同グループの規模は15年に22%増の126万人に達すると予想している。
インターネットなど、イノベーション型業界の発展が富豪の増加を牽引しているのは注目に値する。また、新たに富豪の仲間入りを果たした人の約80%が50歳以下だ。
富豪が増加しているほか、資本市場の回復や新興投資商品がコンスタントに出現しているのを背景に、14年末、中国の個人の投資可能な資産の総額が112兆元(約2128兆円)に達した。12年に比べて16%増加した。
国内資産を見ると、14年下半期から株式市場が回復しているのを背景に、株式や株式系の投資商品などが人気の投資先となっている。海外投資も人気が右肩上がりとなっており、海外に投資している富豪の割合が13年の33%から37%に上昇。株式など收益が高い権益類資産の海外資産に占める割合もやや上昇した。
中西部地域の成長が顕著
14年末、中国全土で、富豪の数が5万人を超えたのは広東省、上海、北京、江蘇省、浙江省、山東省、四川省。うち、広東省は13万人に達した。全国の富豪の10%以上が同地にいることになる。
特筆すべきは、富豪のほとんどが沿海地域に集中しているものの、富豪の増加が目立つのは中西部である点。四川省は、中国内陸部では初めて富豪が5万人を超えた省となった。同報告は、中西部地域の成長が顕著で、沿海の省との差が一層縮まっていることを示している。
15年、「1ベルト、1ロード」や長江経済ベルト、北京、天津、河北省の共同発展などの政策が実施されているのを背景に、同報告は、中西部地域の富豪の数は一層増加すると予測している。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年5月28日
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