中国教育部(省)、文化部(省)、国家新聞出版広電総局の3部門はこのほど、「新時代の小・中・高校付属図書館建設と関連事業の強化に関する意見」を共同で発表、新たな時代における学校図書館の発展目標を明確に定めた。同意見は、学校によって蔵書の質に大きなばらつきがあるという現状や、教学・教育と図書館との融合性に欠けているという問題に対処するための、的を絞った一連の措置を提起した。人民日報が伝えた。
「意見」によると、条件を備えた地域では、学校建設基準にのっとり、2018年までに学校付設図書館を開設し、図書館不足の現状を改善する。また、条件を満たさない農村部の学校や教育施設には、図書カウンターや図書コーナーを設ける。2020年までに、国内ほぼ全ての小・中・高校に国家基準に基づく図書館を設置し、教育課程改革の深化や素質教育の実施に適合する、現代学校図書館の建設・管理・サービス体制を構築することを目指す。
関係者によると、「意見」には、斬新かつ喜ばしい提案やコンセプトが随所に見られるという。たとえば、「開放型図書館の建設」という提案では、条件を満たす学校に対し、校内の廊下や教室の隅などの空間を利用して、学生の自主管理による信用・誠実に基づく閲覧スペースを設け、校内「図書館」をめぐる良好なムード作りに努めるよう奨励されている。また、「農村に新文化スポットを設置」提案によると、経済的に困難な家庭の学生、寄宿制学校に通う学生、両親が都市部に出稼ぎに行っている留守番児童が、読書に親しめる環境を提供する。農村部の学校図書館は、そこから生まれる放射的な効果を発揮できるよう、有効な措置を講じ、農民の文化的ニーズに貢献するための有効な措置を講じることとする。このほか、毎年4月23日の「世界本の日」と9月9日の「国家図書館創立記念日」には、さまざまな方式で、バラエティ豊かな学生向け読書イベントを繰り広げるよう、「意見」は提言している。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年6月2日
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