今年3月に、中国の列車のチケットの裏面に書かれている「乗車時の注意事項」に調整が加えられたのに続き、表の記載に調整が加えられたチケットが8月1日から使われることが鉄道部門への取材で23日、明らかになった。調整は、駅名のうしろに「駅」という文字が加えられるなどの小さな調整で、旅客から要望が多い「到着時間」の記載は実現していない。北京青年報が報じた。
新たな調整は、▽始発駅と到着駅の駅名の後ろに「駅」という文字が加えられた▽これまで右上に記載されていたチケット販売駅の情報が下のチケット番号の右に移動した▽これまで2次元コードの左に記載されていた発車を待つ場所や改札口の場所の情報が右上に移動した▽乗車する人の身分証明書番号と氏名が同列に記載されるようになった▽「チケット購入は12306へ、荷物発送は95306へ」と記載されるようになった---などだ。
北京では、新版のチケットに段階的に切り替えられ、移行期には旧版と新版両方が使える。
中国の列車チケットの変化
1.実名制が始まり氏名と身分証明書番号が記載
2011年6月1日、ダフ屋行為撲滅を求める声が高まる中、高速鉄道のチケット購入に、実名制が導入された。そして、12年1月1日より、全ての旅客列車のチケット購入にも実名制が導入された。チケットには、購入者の氏名と身分証明書の番号が記載されるようになった。
2.個人情報流出を防ぐ対策実施
11年6月、身分証明書番号が全てチケットに記載されているため、紛失した場合、誰かに悪用される可能性があるとの指摘が出た。そのため、鉄道部門が同年6月中旬、身分証明書番号のうち4ケタを「*」に変更した。
3.ローマ字表記が統一
12年、メディアが、駅名のローマ字表記が、中国語のピンインであったり、英語に訳されていたりと、統一されておらず、混乱と誤解を招くと指摘。同年9月1日から、鉄道部(省)が、駅名のローマ字表記を、中国語のピンインによる表記で統一した。「東・西・南・北」も、駅名の一部で、英語への音訳を行わず、「地名+方向」で構成されている駅名のうち、方向を示す文字も、中国語のピンインに統一された。
4.偽名の使用が不可に
14年1月12日、北京青年報の記事が、「実際の身分証明書番号であれば、偽名を使ってもチケットが購入できる」と指摘。翌日13日、鉄道部門が印刷情報を修正し、偽名が使えなくなった。
5. 新規則に基づいて「乗車時の注意事項」が調整
15年1月5日、鉄道部門は新たな規則を実施し、自転車など、車内での通行を妨げたり、車両を汚損する可能性があったり、駅の環境や秩序を乱す物品の持ち込みが禁止された。それに伴い、同年3月、チケットの裏の「乗車時の注意事項」に調整が加えられた。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年6月25日
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