交通運輸部(省)は1日、取材に対して、河南省や湖北省、広東省、貴州省の4省が、ETC(電子料金収受システム)の全国ネットワークに加わったことを明らかにした。これで、北京で作ったETCカードが計18省で利用できるようになった。中国のETCネットワークの南北貫通、東西貫通が段階的に進んでいる。新京報が報じた。
段階的に南北貫通へ
同4省のETCネットワーク加入に先立ち、同部は6カ月をかけてシステムの改造や関連工事、テストを実施した。18省のETC専用レーンは8883本、ETC対応レーンは4万本になった。同18省のETCカードのユーザーは1508万に達している。
同部は昨年年末、北京や江蘇省、湖南省、陝西省など14省で、ETCネットワークが開通したことを発表した。今回、河南省や湖北省などが加入したことで、華中、華北地域がネットワークに加わり、広東省が加わったことで、珠江デルタなど華南地域が貫通したことになる。ETCネットワークは、中国の東部地域や中部地域をカバーし、貴州省と陝西省が重要な位置を占めている。今後西部地域のネットワークを強化するための重要な基礎が築かれた。
同部のある技術者は、「これまでに、北京・天津・河北省と長江デルタは、それぞれでETCネットワークを確立していた。それでも、この2つの地域は運営の面で独立していたため、南北がつながっていなかった」と話す。
四川省や黒竜江省も年内にネットワーク加入へ
現在、ETCのユーザーは中国全土で約2000万人、1300万人だった今年の初めと比べると50%近く増加した。うちネットワークが構築されている18省のユーザーが約1508万人。一部の地域の都市では、同カードを利用して駐車料金を払うことができるほか、少額決済の分野にもサービスが拡大している。
また、ETCの車載器購入や取付、料金チャージなどにおける、優待政策も続々と打ち出されるほか、今年末までに中国全土のどこでも料金チャージが行えるようになる計画だ。その他、同部の計画では、今後数カ月の間に、吉林省や重慶、四川省、雲南省、甘粛省、青海省、寧夏回族自治区、内蒙古(モンゴル)自治区、黒竜江省、広西チワン族自治区、新疆維吾爾(ウイグル)自治区などもETCネットワークに加わることになっており、増加するETCユーザーにとっては一層便利になる。
北京・天津・河北省、ETCカードで駐車料金支払い可能へ
ETCネットワークが構築されて6年になる北京・天津・河北省では、1日から、新たな統一基準「ETCの路側機(RSU)の応用技術規範」が実施された。
同規範が実施されたことで、同3地のETCシステムの安定性や信頼性、通行成功率などが向上するほか、隣接チャネル干渉や誤作動の改善が期待されている。また、遠隔監視機能やネット監視機能なども新たに加わった。同規範実施後、ETCカードを作ったユーザーは、同3地の高速で利用できるほか、駐車料金の支払いにも使えるようになる見込みで、一層便利になる。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年7月3日
|