2日間にわたって開催されたアフリカ・エボラ出血熱対策に関する国際会議が21日、赤道ギニアの首都マラボで閉幕した。アフリカ連合(AU)が主催する今会議には、アフリカ諸国の政治家、国際機関、地域組織の代表者らが出席し、エボラ出血熱対策の経験と教訓、主要流行地域の基礎医療体系の再建、社会開発資金援助および今後のアフリカ大陸の感染予防といった議題を巡り討論を繰り広げた。アフリカのエボラ出血熱対策における中国の貢献は、会議で大きな賞賛を受けた。人民日報が伝えた。
西アフリカで1年余りにわたり続いている今回のエボラ出血熱の流行は、40年前に同ウイルスが発見されて以来、最も深刻で、最も規模が大きく、持続期間が最も長い。世界保健機関(WHO)の最新データによると、昨年初めに流行が始まって以来、今回のエボラ出血熱流行による死者は1万1200人あまりに達した。国際社会の努力により、昨年8月には800人だった1週間当たりの新たな感染者数は、現在は30人以下に留まっている。エボラ熱対策は大きな進展を得た。
中国国家衛生計画出産委員会の金小桃・副委員長は同会議で、中国のエボラ出血熱対策における貢献について次のように紹介した。
西アフリカのエボラ出血熱の流行が始まって以来、中国はかつてない規模の支援活動を展開してきた。流行地域および13の周辺国家に対し、4度にわたる支援で総額1億2千万ドルを上回る物資を提供し、1200人以上の医療スタッフを派遣した。中国はまた、感染地域の国家建設の支援と、公共衛生能力の増強を重視しており、シエラレオネに移動型のバイオセーフティー実験室を設置し、固定型バイオセーフティー実験室の建設と開業を支援したほか、西アフリカの流行地域および周辺国に30あまりの公共衛生・臨床医療・実験室検査専門家グループを派遣し、ギニア、リベリア、シエラレオネの3カ国の辺境地域で、現地の医療・公共衛生スタッフの研修を実施した。現在までに、中国のエボラ出血熱対策チームは5千件のエボラウイルスのサンプルを検査、800人以上の患者を治療し、1万2471回にわたる公共衛生研修を実施した。中国政府はすでに、西アフリカの関連国家で1万人の防疫スタッフを育成するという目標を達成したほか、アフリカ疾病予防コントロールセンターの建設を支援し、アフリカ諸国の国家レベルの衛生緊急対応体制建設を支持した。
WHOの関係者は、「西アフリカのエボラ出血熱患者は大幅に減少した。その中で、中国の支援は大きな役割を果たした。中国政府の迅速な援助と、資金面、医療面、後方支援面で中国が果たした貢献に対し、WHOは感謝を表明する」と述べた。
ケニア・ケニヤッタ大学国際関係研究所アフリカセンターの責任者は取材に対し、「西アフリカのエボラ出血熱対策において、中国は多くの面で対外支援の先駆けとなった。中国はチャーター機を使って物資を輸送し、エボラ出血熱診療センター、エボラウイルス検査移動実験室などを建設した。中国の有言実行の支援は、迅速かつ効果的で、感染抑制に無くてはならないものだった。これにより、『苦しい時の友』という中国とアフリカ間の伝統的な友好関係が再び体現されたと同時に、責任ある大国という中国の良いイメージが示された」と語った。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年7月22日
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