現在位置: ニュース>スポーツ
北京・張家口の22年冬季五輪招致、国民生活にも多くの利益

6月20日、オリンピックデーランイベントで、冬季五輪招致成功を応援する旗を掲げる張家口の市民

IOC(国際オリンピック委員会)は7月31日、投票によって2022年冬季五輪開催地を決定する。北京市は昨年7月にIOCに立候補都市として承認されて以来、積極的に招致活動を進めてきた。特筆すべきは、冬季五輪招致のプロセスにおいて、ウィンタースポーツの発展、大気質の改善、経済発展の促進などの面で、国民生活にも多くの利益がもたらされた点だ。

北京2022年冬季五輪招致委員会の会長を務める、北京市の王安順市長は、「現在北京には100カ所あまりのスケート場・スキー場がある。冬季五輪の招致によって、夏季五輪種目が強く、冬季五輪種目が弱いという中国の現在の不合理な構造が変化するだろう。国民生活の水準が高まるに伴い、多くの人々、特に青少年がウィンタースポーツを楽しむようになった」と語る。

北京冬季五輪招致委員会の王恵副秘書長は、「冬季五輪の種目は近年、中国で大きく発展している。北京・張家口の冬季五輪招致により、ウィンタースポーツへの国民の参加が牽引された。現在北京には、小中学校のアイスホッケーチームだけでも96チームあり、2千人あまりの学生がアイスホッケーを学んでいる。これだけでなく、その他のスケート・スキー種目も急速な発展を遂げている。もし招致に成功すれば、より多くの人がウィンタースポーツに取り組むようになるだろう」と語る。

王恵副秘書長はまた、「冬季五輪の招致により、大気汚染の対策も促進され、産業構造の調整により一層力が注がれる。冬季五輪の開催には、良好な大気環境が不可欠だ。大気汚染を防止することは、冬季五輪だけでなく、国民にとっても大きな利益となる」と指摘する。

北京市の王安順市長は、「北京市はこれまでに、『北京市大気汚染防止条例』『北京市大気清浄行動計画(2013-2017年)』を打ち出した。大気汚染対策のための全社会からの投資額は、5年間で約1300億ドルに上る。2017年までに、北京市の石炭燃焼量は2012年の2300万トンから、1000万トン以下にまで抑えられる」と述べた。

一連の大気汚染対策はすでに着実な成果を挙げている。データによると、今年上半期、北京市の大気の質は大きく改善し、大気質が1級(優)だった日は23日間で、前年同期比7日増加した。一方、重度汚染の日数は累計16日間で、同9日減少した。

このほか、五輪の招致によって、都市の持続可能な発展や、北京・天津・河北の共同発展が促進されている。北京五輪都市発展促進会の蒋効愚副会長は、「たとえば北京市の軌道交通を例に取ると、2002年の時点での総延長は54キロだったが、北京五輪の開催により、2008年には200キロに達した。2014年には500キロに達している。2020年には1千キロに達するだろう」と指摘する。

王安順市長は「北京と張家口による冬季五輪の共同招致は、中国が実施中の北京・天津・河北協同発展戦略とも合致している。冬季五輪の招致により、同地域の産業構造調整が促進され、交通を含むインフラ建設が加速し、都市建設と管理水準が高まり、大気汚染の防止・環境保護が推進されるだろう。これは、ウィンタースポーツ産業の発展に有利なだけでなく、雇用の創出、国民生活の改善にもつながる。北京・天津・河北の文化観光ベルトの発展により、スポーツ・文化・観光・レジャーなどの産業で60万人の雇用が創出できる」と語る。(編集SN)

「人民網日本語版」2015年7月29日

 

人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850