蜀江錦とも呼ばれる蜀錦は、戦国時代に四川省成都市で生まれた絹織物である。2000年の歴史を持つ。蜀錦は縦糸で色を付け、横糸で模様を付けていく織物で、方形や線形、幾何学の模様、対称形の模様、連続した模様などが作られる。色彩は艶やかで、コントラストが強い。漢民族文化と地方色の風格豊かな絹織物である。
成都には、錦江や錦城など「錦」の付く地名が多い。これは漢時代にはすでに成都の蜀錦が発展していたためだ。当時、朝廷は成都に絹織を管理する官員を派遣しており、そこから成都は「錦官城」とも呼ばれていた。略して「錦城」である。成都近郊に位置する錦江は、そこで多くの民衆が蜀錦を洗っていたことから名付けられた。
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