国際自然保護連合(IUCN)ネコ科動物専門家チームのメンバー、北京師範大学生態学科の馮利民博士によると、科学技術・林業部門の支援を受けた10年間に渡る観測・研究によって、27頭以上のアムールトラと42頭以上のアムールヒョウが、2012−2014年にかけて中露国境地帯の吉林省東部で長期的に活動していたことが明らかになった。新華網が伝えた。
1200台以上のネットワーク化赤外線カメラ、足跡の追跡調査、遺伝情報収集などの手段により、27頭以上のアムールトラと42頭以上のアムールヒョウが2012−2014年にかけて、中露国境地帯の吉林省琿春市及びその周辺地域で長期的に活動していたことが明らかになった。
馮氏は、「中国は国内に野生のトラ・ヒョウの個体群が残存していることを初めて科学的に立証し、かつその活動の法則を把握した。特に絶滅危惧種のアムールトラ、アムールヒョウの分布と数は、科学界のこれまでの判断を大幅に上回った」と指摘した。
アムールヒョウは、世界で最も絶滅が危惧されている大型ネコ科動物で、IUCNによって絶滅危惧種としてレッドリストに指定されている。今世紀初旬の調査では、野生のアムールヒョウは25~35頭と推測されていた。アムールトラもレッドリスト入りしており、現在残すところ約500頭のみとなっている。(編集YF)
「人民網日本語版」より 2015年8月23日
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