山に寄りかかって立つ安良堡は遠くから見るとポタラ宮のような形をしている。安良堡は福建省三明市大田県桃源東坂村にあり、清嘉慶15年(1810年)に5年かけて完成した。土堡は南北横の長さ40メートル、東西縦35メートル、敷地面積約1500平方メートルで、山勢に沿って立っている。その周りには48の部屋があり、14メートルの高低差で段になって立つその様子は壮観である。福建省三明市大田県には大小異なる90以上の土堡があり、そのうちの5つは国家級文物保護単位に指定されている。福建土堡区は福建省の土楼、江西省の囲屋、広東省と広西チワン族自治区の囲攏屋、広東省開平の碉楼と異なりその土地ならではの独特な建築で、数が少なく、建築スタイルと見た目が土楼より生き生きとしており、歴史・芸術・科学的価値が高い。近年、国内外から多くの関係分野の専門家や学者が土堡の発見地である大田などの地域を考察に訪れ、独特で防御性の高い土堡に震撼している。
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