最高人民検察院は27日、天津港「8·12」特別重大火災爆発事故の発生を受け、検察機関が事故調査を積極的に進めていることを明らかにした。調査の結果、以下のような具体的事実が明らかになった。新華網が伝えた。
〇天津港危険化学品経営管理業の主要管轄部門である天津市交通運輸委員会は、危険化学品の経営業務に対する審査認可や監督管理などの職責を担っているが、責任者は職責を真面目に履行しておらず、違法に経営許可証を発行、瑞海公司の違法経営活動に対する監督管理が不十分だった。
〇安全生産に関する監督管理を担当する天津市安全生産監督管理局と浜海新区安全生産監督管理局は、管轄区域内の企業、特に危険化学品経営企業の安全生産に対する監督管理責任を担っているが、責任者の監督管理力はやはり十分とは言えず、瑞海公司に存在した安全面での隠れたリスクや違法経営問題について、時機を得た調査や法による調査処分は行われていなかった。
〇管轄区域内の各種建設プロジェクトの計画管理担当部門である浜海新区計画・国土資源管理局は、管轄区域内で企業が携わる危険化学品倉庫保管業務計画に対する審査認可の責任を担っているが、責任者は、瑞海公司の危険化学品を保管する倉庫がある場所が、安全距離に関する規定に反していたことを知りながらも、厳格な検査を怠り、同社の危険化学品倉庫保管計画を法に反して認可した。
〇天津新港税関責任者は、危険化学品の輸出入に対する監督管理業務において、高度な責任感を持って職責を果たしておらず、瑞海公司に対する監督管理業務が常日頃から不徹底であり、同社が危険化学品関連業務に違法に携わっている間も、時機を得た検査や調査処分を怠った。また、十分な資格・能力に欠けた瑞海公司に対して優先通関ルートを提供し、違法経営活動を好き勝手に行う瑞海公司を野放しにしていた。
〇港区企業管理部門である天津港(集団)公司は、管轄区域内の企業の安全生産に対する監督管理などの職責を担っているが、責任者は、いい加減な管理を実施し、瑞海公司に存在する隠れた安全面の問題や違法経営問題について、効果的な是正勧告や処置を行っていなかった。
このほか、特別査問チームは、交通運輸部(省)水運局の王金文・副巡視員が、職権を違法に行使し、安全規定に合致しない瑞海公司が安全審査・認可を得られるよう手助けし、それによって、十分な資格・能力を持たない同社が危険化学品経営に関する審査認可をパスする結果を導いたことを突き止めた。
検察機関は、調査の結果明らかになった状況と法律法規にもとづき、天津市交通運輸委員会の武岱・委員長(正庁級)ら10人の幹部について、職務怠慢罪の疑いで法に依り立件調査、刑事強制措置を講じた。また、交通運輸部水運局の王金文・副巡視員(副庁級)については、職権乱用罪の疑いで立件調査、刑事強制措置を講じた。
公安部によると、天津港「8.12」特別重大火災爆発事故発生後、公安機関はすぐに原因調査に着手した。8月14日以降、法に依り、重大責任事故罪と危険物違法貯蔵罪の疑いで瑞海公司と関係者を立件調査した。同月20日、法に依り、安全評価報告の提出を担当する天津中浜海盛安全評価監測有限公司および関係者を、公文書偽造罪で立件調査した。すでに、瑞海公司の于学偉・董事長ら容疑者12人が、法に依り刑事拘留に処されている。事故で負傷した同社の只峰・総経理と安全主管の尚慶森・副総経理の両容疑者については、法に依り監視を続けている。
国務院天津港「8.12」特別重大火災爆発事故調査チームは、さらなる詳細調査に乗り出している。検察機関や公安機関は、事故調査により力を入れ、容疑者に対していっそう徹底した取り調べを行い、調査処分の手綱を決して緩めることはない。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年8月27日
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