世界経済フォーラムのニューチャンピオンズ年次総会2015（第9回夏季ダボス会議）は9日、中国の大連で開幕した。中国と世界が直面する新たな経済問題と発展の課題をめぐり、夏季ダボス会議の「中国プラン」に期待が寄せられている。チャイナネットが伝えた。

スイス・ジュネーブに本部を置く世界経済フォーラムは07年に「ニューチャンピオンズ年次総会」を設立。次世代のグローバル・リーダーが一堂に集まるこの夏季ダボス会議の開催地として、世界経済フォーラムは中国を選んだ。未来のビジネスモデル、持続可能な発展、技術イノベーションに着目し、夏季ダボス会議で次世代のグローバル・リーダーらが熱論を交わす。毎回のテーマは、その年の国際社会の関心事を反映。そして、人々の期待に応える「中国プラン」が毎年、この会議から世界へ発信される。テーマの変移から、中国経済発展の移り変わりの一端が覗ける。中国の揺るぎない開放政策、日々厚みを増すイノベーション精神、市場化改革の方向性も見えてくる。

■開放

夏季ダボス会議は、大連と天津で交互に開催される。海に面するこの2つの都市を開催都市に選び、世界に“開放”と“包容”のメッセージを中国が伝えている。万物を包み込む母なる海こそ、中国の姿をもっともよく表しているのかもしれない。巨大な成長ポテンシャルを持つ中国経済は、世界の国々にも発展のチャンスをもたらしている。

■イノベーション

世界の経済情勢は複雑化している。先進国の景気回復がもたつき、新興国の経済成長も減速。経済競争力の強化には、世界の国々がイノベーションで活路を見出すしかない。

中国はこれまで、経済発展の途上でさまざまな困難を乗り越えてきた。打開策のカギはイノベーションだ。経済の持続的な発展の実現にも、イノベーションがカギを握る。

今回の夏季ダボス会議で、世界トップレベルの専門家、技術者、経済界や科学界のリーダーがイノベーションをめぐって話し合う。「金融業のデジタル革命」などのセッションで、輝かしい新たなイノベーションのアイディアが生まれるかもしれない。

■改革

毎回の夏季ダボス会議で、改革を推進する中国の揺るぎない決意が参加者に伝わる。改革に潜む巨大なエネルギーこそが、イノベーションや経済成長を後押しする。

中国の改革は深化しつつある。中国経済が「ニューノーマル」時代に突入し、構造改革が敢行されている。中国政府は絶え間なく自らの改革を推進。最大限の改革ボーナスの創出には、「効率的な市場」と「有能な政府」が不可欠だ。

「中国プラン」の基調は“開放”、“イノベーション”、“改革”。それを礎に、革新を追い求める想いが、世界経済を導いていく。中国・大連で11日までの3日間に、「科学的変革」、「危機に直面する産業」、「経済の不確実性」、「中国のニューノーマル」、「環境限界」、「人間の意義」の6つの議題をめぐって100以上のフォーラム（分科会）が行われる。閉会時には、参加者の智慧、胆力、見識を凝縮した「中国プラン」が示される。（編集SC）

「人民網日本語版] 2015年9月10日