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李克強総理 人民元は合理的でバランスの取れた水準で安定を維持できる

 

中国国務院の李克強総理は9日に大連で開幕した夏季ダボス会議で、国内外の企業家代表との座談会に出席し、「人民元レートは合理的かつバランスの取れた水準で安定を維持できる」と表明した。新華網が伝えた。

米ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)のCEO、リッチ・レッサー氏の質問に対し、李総理は、「今期政府が発足して以降、人民元の対ドル実質実効レートは15%上昇した。多くの国で通貨の対ドルレートが急落していることから、中国も国際市場の流れに合わせて人民元の対米ドルレート基準値設定メカニズムを調整したが、これは小幅の調整に過ぎない。総合的に見ると、今期政府の人民元対ドル実質実効レートは大幅に上昇している」と述べた。

李総理はまた、「人民元は小幅に下落して以降、基本的に安定を保っている。人民元には持続的に下落する根拠がない。中国の経済運行は合理的な範囲に収まっており、中国は十分な外貨準備を保有し、貨物貿易の黒字も増加し続けている。これらは人民元レートが合理的でバランスの取れた水準で安定を維持できることを意味している。中国では『横になっていても銃弾に当たる(何もしていないのに傷つけられる、追求を受ける)』という言葉があるが、中国は元安で輸出を刺激することを望んでいない。そのようなやり方は中国の構造調整の方向性に合致しない。中国は、世界的な『通貨戦争』が発生することを望んでいない。中国は世界と高度に融合した主要エコノミーであり、もし本当に『通貨戦争』が発生すれば、中国にとって百害あって一利なしだからだ」としたほか、「人民元の小幅な下落後、関連部門と輸出企業に尋ねたところ、彼らは人民元が合理的でバランスの取れた水準で安定を維持することを望んでいた。もし市場において元安が長引くと予想されれば、先物価格の見通しが立たなくなり、中国の輸出にとって不利になる」と述べた。

李総理はさらに、「人民元の国際化は市場が選択することであり、中国経済の発展の実情に合わせ、様々な段階を経る必要がある。我々も、人民元資本項目の兌換自由化などを徐々に進めていく。しかし、1つだけ言えることは、元安の持続は人民元の国際化にとって不利になるということだ。これは我々の政策の方向性ではない。中国はSDRへの加入を望んでいる。これは人民元国際化を実現するためだけでなく、発展途上の大国としてしかるべき国際的責任を果たすためでもある。中国は世界経済のリスク源ではなく、世界経済の成長の原動力だ」と述べた。(編集SN)

 

「人民網日本語版」2015年9月10日

 

 

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