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中国は世界経済成長の重要なエンジンである

 

世界の株式市場や為替市場、商品市場には近頃、大幅な動揺が生じている。これについて中国経済の減速が世界に衝撃を与えていると考える人もおり、中国の衰退を唱える声も高まっている。

だが例えば商品市場であれば、その価格暴落は本当に中国のせいと言えるだろうか。表面的に見れば、中国経済の減速とギアチェンジによって、中国市場への依存度が高い資源輸出国に大きな影響が出ていると考えることもできる。だが実際には、中国の輸入減少には限りがある。今年1月から8月までの鉄鉱石輸入は前年同期と比べて0.2%縮小したにすぎない。原油輸入の増加率は下がるどころか上がり、1月から8月までの原油輸入量の前年同期比増加率は9.8%で、増加率は3年近くにわたって上昇している。大豆輸入量は前年同期より9.9%増え、穀物輸入量の増加率にいたっては84.6%に達した。今年年初以来、中国の輸入額が大幅に下がっている主要原因は、輸入価格の下落にある。価格の要素を差し引いた実質ベースでは、今年1月から8月までの中国の輸入の下げ幅は4%前後にすぎない。

中国経済が比較的大きな下方圧力に直面している原因としては、構造調整期にあることで内需がいくらか弱まっていること以外に、外需の弱まりの影響も無視できない。このほか米国の利上げに対する期待により、ほとんどの新興エコノミーの資本が外に流れ、現地通貨が下がり、金融市場が動揺したことも原因となっている。

総体として、中国経済の発展は「新常態」(ニューノーマル)に入ったのであり、国際社会には、この変化を認識し、これに適応することが求められる。中国経済がいつまでも急速成長の状態を保つと期待することはできない。さらに目下の中国で雇用が基本的に安定し、消費者物価が穏やかに上昇していること、中国経済が依然として成長率の最も高い主要エコノミーの一つであること、世界経済の成長を引っ張る重要なエンジンであり続けていることにも目を向ける必要がある。

中国は現在、さらに高度な対外開放の推進に取り組み、外資の参入条件を一段と緩和し、二国間・多国間自由貿易地域の建設を加速しようとしている。とりわけ「1ベルト、1ロード」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)建設の実施に伴い、中国と他国との経済連携はいっそう強まり、世界経済の成長を引っ張る力は今後、さらに際立ったものとなると考えられる。

注目すべきなのは、対外直接投資のフローが縮小している中、2014年の中国の対外直接投資が1231億2千万ドルの過去最高を記録し、前年から14.2%増加したことである。フローでは連続3年で世界第3の投資国となり、ストックでも初めて世界のトップ10入りを果たしている。(編集MA)

 

「人民網日本語版」2015年9月30日

 

 

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