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英国の新高速鉄道、仏・独・日の3カ国が中国と入札競う

 

現在の中英関係について、英国のキャメロン首相はかつてこんな風に語っている。「2015年は中英関係の『ゴールデン・イヤー』だ。今後5年間で中英関係の『黄金時代』を築きたい」。第一財経日報が伝えた。

中国外交部(外務省)は13日、英女王エリザベス2世の招きを受け、習近平国家主席が10月19日から23日にかけ、英国を公式訪問することを発表した。

商務部(省)の張驥部長補佐は、「習近平主席の英国訪問では、経済貿易に関する多くの成果が期待されている。これには政府間協定、金融機関・企業間の協力プロジェクトなど、様々な分野が含まれる。中英両国は高速鉄道、原発、金融プロジェクトを突破口とし、双方向の投資協力のさらなる発展を推し進めていく」と語った。

▽高速鉄道プロジェクトが突破口に

過去10年間で、中英両国のハイレベル交流はますます頻繁になり、徐々にメカニズムが構築され、両国関係は近年、急速な発展の軌道に乗った。過去3年間、中国の対英投資の年平均増加率は85%に達し、対英投資額は過去30年間の総和の3倍に達した。

中国からの対英投資を呼び込もうと、英国のオズボーン財務相は訪問先の中国で、総額118億ポンドの新高速鉄道「ハイスピード2(HS2)」第1期工事の建設入札手続きを開始すると宣言した。さらに、総額250億ポンドの新規原子力発電所「ヒンクリーポイントC」の建設についても、中国からの投資とプロジェクト参加に熱烈な歓迎を表明した。

計画では、HS2の第1期工事は2017年に着工する。完成すれば、ロンドンからバーミンガムまでの所要時間はこれまでの1時間21分から49分に短縮される。

しかし、プロジェクト落札を目指す中国中車にライバルがいないわけではない。フランスのアルストム、ドイツのシーメンス、日本の日立が入札を予定しているのだ。

中国車両メーカーの関係者は、「各国の競争相手と比べて、中国の高速鉄道は建設コストが安く、運営経験も豊富だ。今やるべきことは、国外、特に先進国の技術面の認可を取得すること。例えばEUには統一された技術認証があり、欧州市場に進出するには、『欧州相互乗入技術要求』認証を取得しなければいけない」と語る。

▽強まる中英の金融協力

近年、中英両国の金融協力は急進展している。2011年にロンドンでオフショア人民元市場の建設が始まって以来、英国は二国間通貨スワップ契約の契約、人民元適格外国機関投資家」(RQFII)の投資枠取得、人民元建て金融商品の発行、人民元建て債券の発行、人民元決済銀行の指定、中国の銀行の支店設立認可など、様々な分野で他国を一歩リードしてきた。

さらに、英国はこれに留まらず、中英両国の証券市場を連結させようと考えている。オズボーン財務相は中国訪問期間中、中英双方が上海証券取引所とロンドン証券取引所で株式取引の相互乗り入れが可能かについて検討していると表明した。(編集SN)

 

「人民網日本語版」2015年10月15日

 

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