中国と英国の経済・貿易提携は、双方の貿易の安定成長と投資の持続的深化につながり、新分野での提携も絶え間なく進むポジティブな状況だ。習近平中国国家主席の英国訪問は双方の期待を高めたが、中国の国家主席による公式な訪英はここ10年で初となり、中英関係発展のマイルストーンの意義を持つ。習近平国家主席の訪英は、将来の中英関係の発展に向け、両国の各分野での実務提携を促進し、経済・貿易関係を新たなステージに押し上げる見通しだ。
世界第6位、欧州連合(EU)第3位の経済体である英国で、民営企業が国内総生産(GDP)に占める割合は60%以上、サービス業の割合はGDPの34%に達する一方、製造業の割合はわずか10%前後にとどまる。グローバル金融危機から英国の金融業が大きな打撃を受け、全体の経済規模は7.2%縮小し、1930年代の大恐慌以来の落ち込みとなった。英国経済は2011年以降に成長が始まり、2014年第2四半期には経済規模が金融危機前の水準に回復。通年のGDPは2億9420万米ドルに上り、ここ8年で最大の増加幅となるなか、経済成長の見通しも楽観視されている。
グローバル経済の成長率はここ数年にわたり全体的に鈍化しているが、中英両国の投資、経済・貿易提携は持続的に発展している。英国はEU第2の対中投資国、中国にとってEU第2の貿易・投資パートナーとなり、英国にとって中国はEU外で第2の貿易相手国だ。2014年の中英貿易額は初めて800億米ドルを突破し、英国からの中国の輸入額は5年間で2倍増えた。投資も急速に伸び、ここ3年で中国からの対英投資は年平均71.7%増加し、2014年の英国からの対中投資は前年比87.6%増と、増加率がEU内の大国のうちトップだった。
英国は早期に工業化を果たした先進国の一方、中国は最大の発展途上国で、双方の経済は相互補完性が強く、提携の理念も合致するため、潜在力は非常に大きい。英国は中国の「一帯一路」構想へ積極的に参加している上、西側先進国のなかでは率先してアジアインフラ投資銀行への創設メンバーに加わり、中国と欧州の提携をリードしている。こうしたなか、中英貿易は高水準を保ち、構造も高度化。双方の投資分野は広い範囲に及んで拡大が続き、密接な金融提携は人民元の国際化を加速した。このようにみると、中英の経済・貿易提携は両国にとどまらず、良好なモデルを示しながらグローバルに影響を及ぼしている。
詩人のシェリーは、「霧を押しのければ、空一面の日光を見ることができる」と詠んだ。中国は「第13次5カ年計画」期間の経済・社会発展計画を策定中で、対外開放の推進と、開放型経済の新システム確立を目指す。英国も一貫して自由貿易政策を実施し、市場の開放度は高く、経済の持続的成長に注力してきた。中英の経済・貿易提携の成果は目覚ましく、両国経済の補完性と持続可能性を生み、相互利益、協調発展を実現。習近平国家主席による今回の訪英を通じ、グローバル経済の勢力図を大きく変える提携が進み、マイルストーンが建てられることで、燦然と輝く経済の「黄金時代」が始まるはずだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年10月22日
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