「中国肥満指数2015」が21日、北京で発表された。中国の北方地域は肥満者が多いのに対し、南方地域は少ないという状況が形成されていることが分かった。東北地域の肥満者が特に多い。中国新聞網が報じた。
疾病予防管理センターの栄養・健康所の研究員・王京鐘氏は、発表された中国の過体重者の分布の特徴を分析し、「北方地域の過体重率が南方地域を上回っているのは必然的。気候や食習慣など客観的な要素と関係がある。南方地域の肥満率が低い主な原因は、気温が高いため代謝が良くなるから」と説明している。
統計によると、北方地域でダイエットをしている人の肥満率(BMI≥28.0)は平均35%以上であるのに対し、南方地域は27%。うち、肥満率が高いのは、河北省、内蒙古(モンゴル)自治区、新疆維吾爾(ウイグル)自治区で、それぞれ、41.9%、39.6%、37.8%となっている。一方、肥満率が低いのは、福建省、浙江省、江西省で、それぞれ24.5%、24.8%、25.1%だった。
王氏は、「気候のほか、肥満は、現地の飲食構造とも密接な関係がある。肥満者数の割合が下位の広東省を例にすると、現地の人々が食事に対して一貫して伝統的な意識を維持していることと無関係でない。一方、北方地域の人々は、お米を食べることが減っており、高脂肪、高コレステロールの食品が増えている。また、北方地域の人々はお酒が好き。それが積み重なり、北方地域では肥満になる人が増加している」と分析している。
生活水準が全体的に向上し、大都市の肥満率も上昇の一途をたどっている。統計によると、今年上半期、北京、上海、南京のダイエット者のうち、肥満者(BMI≥28.0)の割合が平均40%を超え、その他の都市の平均27%を大きく上回った。
王氏は、「中国の急速な都市化が、肥満になりやすい生活スタイルの形成に肩を貸してしまっている。都市での生活は、座っている時間が長く、自動車などに乗ることも多い。そして、おいしい物も手に入りやすい」とし、「肥満は健康に大きな影響を与え、深刻な場合はさまざまな病気の原因にもなる。そのため、疾病を予防するためには、肥満問題を重視し、肥満や体重の増加を効果的かつ科学的に抑制しなければならない」と警鐘を鳴らしている。
「人民網日本語版」2015年10月22日
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