李克強総理は招待に応じ、ソウルの宿泊先のホテルで現地時間11月1日夜、第6回中日韓首脳会議に出席した日本の安倍晋三首相と会談した。
李総理は、次のように述べた。
中日はアジアおよび世界で重要な影響力を持つ国だ。中日関係は過去数年に渡り遠回りをしたが、その原因については日本がよく知っているはずだ。この深い教訓は、真剣に総括する価値がある。昨年末より双方の共同の取り組みにより、両国関係は徐々に膠着状態を脱し、安定的な流れを維持している。しかし同時に、両国関係の敏感性・複雑性が依然として際立っており、正常な発展の軌道に戻るのはまだ任重くして道遠しだ。双方は次の取り組みに力を入れなければならない。
まずは、両国関係の大きな方向をしっかりと把握する。中国は、中日の4つの政治文書の原則と精神に基づき、双方が昨年取りまとめた4つの原則的共通認識を全面的に実行に移し、歴史を鑑とし未来を見据える精神に則り、中日の戦略的互恵関係の推進を継続するよう主張している。日本が積極的な対中政策を進め、中国と共に向き合い、両国関係の持続的・安定的な改善を促すことを願う。
次に、敏感な問題を適切に処理・管理する。歴史問題は中日関係の政治的基礎、13億人の中国人の感情に関わる。日本がその極めて高い敏感性を充分に認識し、これまでの厳粛な約束をしっかり守り、歴史の正視と反省を徹底し、責任ある態度により関連する問題を処理することを願う。
それから、相互信頼を養う。双方は中日の4つの政治文書における、「共にパートナーであり、互いに脅威とならない」、「相手の平和的発展を支持しあう」を実行に移すべきだ。中国は確固不動の姿勢で平和的発展の道を歩む。日本が平和的発展の方向にむかい歩み続け、軍事・安全面でアジアの隣国の関心を尊重し、地域の平和と安定に資することを願う。
また、実務的な交流・協力を深化させる。中日は世界2位・3位の経済体だ。世界経済の回復の原動力が不足する中、マクロ経済・政策の意思疎通を強化し、共に課題に対応する必要がある。
安倍首相は、次のように述べた。
日中両国は地域の平和・安定と世界経済の発展に責任を持ち、共に貢献しなければならない。私は日中の4つの政治文書の原則に基づき、日中の戦略的互恵関係の構築という基本方針に沿い、日中関係のさらなる改善と発展に尽くしていきたい。日本は第二次大戦に対する深い反省を立脚点とし、平和的発展の道を歩み続け、「専守防衛」政策を守り続ける。中国の経済発展は世界から注目されており、日本経済の発展にとっても極めて重要だ。日中は世界の主要経済体であり、両国の経済関係の強化が極めて重要だ。日本は両国の金融、省エネ・環境保護などの協力を強化していきたい。日本と中韓両国は隣国だ。3カ国は協力を強化し、3カ国の共同発展と経済一体化を推進していくべきだ。日本は中国と、全面的かつ高水準の日中韓自由貿易協定の早期締結に向け、積極的に交渉を展開していきたい。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年11月2日
|